【皐月賞】ブリランテに“命懸け”の我慢教育

[ 2012年4月12日 06:00 ]

<皐月賞>CWコースで僚馬・アルユニバース(右)を突き放したディープブリランテ

 掛かる気性が災いし、ここ2戦連続で1番人気に支持されながら2着に敗れているディープブリランテ。だが、CWコースでの最終追いは確実な進化を示す内容だった。アルユニバース(3歳未出走)を追走し3~4角の中間で射程圏に捉えて直線へ。いつでもかわせる手応えだが、あえて僚馬の背後で待ち、残り100メートルでようやく馬体を併せると瞬時に加速して4馬身突き放した。1Fは12秒6の切れだった。

 「行きたがる感じがなかったし、直線を向いて鞍上のゴーサインを待つこともできた。普通ならあっさりかわしてしまう相手に、辛抱できたのはよかった」。制御の利いた走りを評価した矢作師はさらに続けた。「馬の後ろで折り合わせるといった単純なものではない。馬房でも引き運動でも全ての場面で制御が利くように心掛けた。スタッフには“命懸けでやってくれ”と言ったが、その通りに頑張ってくれたし馬にも伝わっていると思う」

 厩舎一丸、全身全霊を打ち込んだ仕上げ。世代最強クラスの潜在能力をフルに発揮する態勢は整った。

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2012年4月12日のニュース