【ヴィクトリアM】“良くなければ”ムードOK!

[ 2010年5月14日 06:00 ]

 【G1ドキュメント・ヴィクトリアM=13日】適切な表現ではないと承知はしているが、ムードインディゴは“面白い”馬だ。追い切り(坂路4F52秒0~1F12秒5)の動きは良かったが、それが必ずしも実戦につながらない。それどころか…。ともあれ仙波は坂路小スタンドに向かった。

 「ムードはいいよ。でも、いい時にあまり走っていないのが気になるね」。気配がいくら良くても、友道師は慎重な言い回し。むしろこの馬は「よく見えない時に走ったりする」。女心の難しさを象徴するタイプというのだ。「ローズS、秋華賞で連続2着だった3歳秋も全然良く見えなかった。良くなったらもっと…と思っても、実際はそうはならない」と師は苦笑交じりに戦績を振り返る。
 昨秋のハイライトは府中牝馬S。4角14番手から鮮やかに突き抜けた。「マイナス12キロでパドックでも明らかに良くなかった。ただ、あまりにも良く見えないので、かえって走るかもと思ったら…」。案の定?結果が出たわけだ。
 しかし、馬を仕上げるにあたって“良く見えないように仕上げる”という選択肢は存在しない。その点が友道師を悩ませている。冗談めかして「今回も輸送で10キロぐらい馬体を減らして、あまり良く見えないようならいいかな」と苦笑する。悩みつつ結果を出せるように仕上げるが、単に絶好調に持って行けばいいわけではないのが難しい。パドックで良く見えない時、2強を脅かす“大激走”があるかもしれない。

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2010年5月14日のニュース