【函館SS】アーバン“夏に弱い芦毛馬”返上!

[ 2009年7月2日 06:00 ]

 “芦毛馬は夏に強い”とされるが、アーバンストリートは、まるで逆だ。「夏場は駄目。昨年は完全に夏バテして、フーフーしていた」と野村師は夏バテの兆候だけは見逃すまいとして用心に用心を重ねてきた。いくら対策を講じても猛暑になればお手上げだが、幸運にも函館は先週までと違い、今週は雨に伴って気温も低下。この日は肌寒く感じる16度。夏が苦手の馬にとって大歓迎の涼しさだ。

 「栗東を出る時も暑くなかったし、きょうはこの気候だろ。夏バテしていないのがいいよな」。野村師は笑みを絶やさない。その表情通り、追い切りもWコースで軽快にはずんだ。「サーッと流すだけ」(同師)の指示通り、直線も手綱が動くことなく、5F64秒2~13秒3の時計をはじき出して馬なりのままフィニッシュ。時計こそ目立たないが、スピード感たっぷりの走りで元気の良さが見た目にも伝わってくる。
 昨年、アーバンストリートは年間13走もしていながら、7~9月の期間は7月上旬に1走しただけ。完全オフこそ夏バテの証拠だった。ところが、今夏は函館スプリントSから先も見据えている。「ここで掲示板に載るならキーンランドC(8月30日、札幌)も使う」と野村師は明言。サマースプリントシリーズの優勝ボーナス5000万円獲りへ、天候を味方につけてのこの一戦は負けられない。

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2009年7月2日のニュース