宝塚、歌劇団員転落死の調査結果発表 宙組4人はヒアリング辞退…理由は「差し控える」

[ 2023年11月14日 17:55 ]

<宝塚歌劇団会見>会見を行う(左から)井場理事・制作部長、木場理事長、村上専務理事 (撮影・成瀬 徹)
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 宝塚歌劇団宙組の25歳女性がマンションから転落死した問題で同歌劇団は14日、宝塚市内で会見を開き、外部弁護士による調査結果を発表した。

 25歳女性については今年2月、週刊誌報道で上級生から「前髪の作り方を教えてあげる」とヘアアイロンを故意にあてられてやけどした、とする「いじめ報道」があったが、劇団はこれを否定。同女性は入団7年目までで行われる新人公演の責任者でもあり、激務が重なり9月30日午前7時ごろ、宝塚市内のマンションから転落。自殺したものとみられている。

 これを受けて劇団は10月7日、初めて会見を開き、改めて「いじめ」を否定。転落死についての原因究明のため劇団や親会社である阪急阪神ホールディングスとは一切接点のない大手弁護士事務所に依頼して「調査チーム」を立ち上げたことを明かしていた。

 この日は、調査チームの報告として、入団7年目の「長の期」としての業務が多岐に渡るなかでの長時間活動に加え、公演の過密スケジュール、上級生からの指導が重なり、女性に強い心理的負荷がかかっていた可能性は認めたものの、いじめやハラスメントは認められなかったとした。「うそつき野郎」などの暴言も確認できなかったとした。

 調査については宙組62人、元団員1人などに、1人当たり最短35分、最長6時間9分(複数回実施の合計)で、多数は1時間かた2時間程度だったと説明。宙組の4人はヒアリングを辞退したといい、その理由については「差し控える」とした。

 調査結果を受け、歌劇団は過密スケジュールの解消、自主けいこのありかたの改善、新人公演のありかたの見直し、組ルールの整理・合理化などの改善に向け対応するという。

 遺族側の25歳女性側の代理人弁護士は今月10日に会見を行い、1日に3時間程度しか睡眠時間が取れなかった過重労働と上級生からのパワハラが要因と指摘し劇団側に適切な被害補償を求めているが、認識は真っ向から食い違う形となった。村上浩爾専務理事は、「ずれがあるのであれば、ご遺族としっかり向き合い、丁寧にお話を伺っていきたい」とした。

 だが、いじめにつながる「明確な証拠はわれわれには届いていない」「本人からいじめの相談もなかった」とした。

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