北村弁護士、スシローペロペロ少年擁護の声を一蹴 6700万円請求は妥当「社会にどんな損害を与えるか」

[ 2023年6月20日 10:05 ]

北村晴男弁護士
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 弁護士の北村晴男氏(67)が、20日までに公式YouTubeチャンネルを更新。大手回転寿司チェーン「スシロー」の岐阜市内の店舗で、客の少年が卓上のしょう油差しの注ぎ口をなめる動画が拡散した問題で、スシローを運営する「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)が、岐阜県の少年に対し約6700万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したことについて語った。

 視聴者から寄せられるさまざまな疑問に、弁護士の立場から回答する配信が人気の北村氏のYouTube。この日は、スシロー問題について取り上げた。

 視聴者から「少年に対する6700万円の損害賠償請求。当時のスシローは株価が160億円以上の暴落を受けたと聞きましたが、これは妥当なのでしょうか?」という質問が寄せられると、北村氏は「160億円というのは、株主それぞれの損害ですね、いわゆる含み損。損害が現実化していないもの」として、「株価が落ちたことによって、買い増しする人すらいる。下がったから売るという人はあまりいない」と説明。この「160億円以上の株価暴落」については、今回の請求に直接的な関連はないとした。

 「6700万円」の請求については、「そういう迷惑行為をする人間が現れることを防ぐために、監視カメラやモニターを設置せざるを得なくなったこと」でかかった費用だと説明。「スシローは全国626店舗。1店舗あたり10万円だとして、6260万円。この件がなければ、かかることがなかった費用として、損害として認定しやすい」と解説した。スシローはその後もアクリル板設置などにかかった費用を上乗せし、さらに請求拡張予定だと報じられている。

 北村氏は「反省しているんだから、少年に対して損害賠償請求を要求するのはいかがなものか…とおっしゃる方もおられるようですけど、自分のやった行為が社会にどんな損害を与えるのか。ということを明確に知ってもらう。加害者少年だけに知ってもらうのではなく、日本全体にいるイタズラ予備軍・犯罪予備軍、すべての少年少女に知ってもらう必要があるんですよ」と熱弁。「あなたが軽率なことをしたら、これだけの損害を企業が受けるんですよと。その結果として、イタズラをした人はこれだけの損害賠償を請求されるんですよ、裁判にかけられるんですよということです」と、今回の裁判の意図を推測した。

 「一般予防効果というんでしょうか…将来、このようなことを起こされないための策としては、私が弁護士だったら、スシロー側に必ず訴訟を起こすべきだと言います。訴訟を起こせば必ず報道してくれますから」と、裁判に持っていく判断は妥当だと主張。その上で、「今回は、少年だけを被告として訴訟を起こされたようです。一般的には、現実の回収を考えるのであれば、未成年のお子さんに対する監督義務を怠った親も被告に入れるのが普通」といい「少年だけを被告とした場合は絶対に回収できませんよね。全く回収できないことを前提として訴訟を起こしていることになる」と解説。「世間一般のイタズラ予備軍に対して、こんなことをしてはいけない、莫大な損害賠償請求されるんだぞ、ということを、知ってもらうための訴訟といえる」と結論付けた。

 この動画には「スシローは多大な被害にあった上に、裁判費用もかけて、少年や親御さんから賠償金を回収しない様な形で裁判をし、世間の馬鹿どもに啓発してくれてるって凄いな。これこそ、大手企業の社会貢献だな。スシローに売り上げ貢献しなくては」「素晴らしい分析でした。さすが北村弁護士!」「そう思うとスシロー側の愛が伝わるよな」「北村さんの丁寧な解説は実に勉強になるし理解しやすい」「スシローすげぇな」「SNSに取り憑かれて善悪の区別ができなくなっている連中への警告になるといいね」と、さまざまなコメントが寄せられた。

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