ジャニーズ事務所 性加害問題受け3つの対応策を発表 相談窓口、再発防止特別チーム設置、社外取締役

[ 2023年5月26日 15:18 ]

ジャニーズ事務所
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 ジャニーズ事務所の元所属タレントが創業者のジャニー喜多川前社長(2019年死去、享年87)から性被害を受けたと訴えている問題を受け、同事務所は26日、「心のケア相談窓口の開設」「外部専門家による再発防止特別チームの設置」「社外取締役の就任」の対応策を発表した。

 同事務所は問題を受けて「声を上げられたかどうかに関わらず、所属経験のあるすべてのタレントへの心のケアが最重要と考えております」との認識を示し、「専門家に監修をいただき、心療内科医に委嘱して、本問題によって心を痛めたジャニーズ事務所の所属経験者を対象にした外部機関としての相談窓口を5月31日に開設します」と発表。「この窓口では完全にプライバシーに配慮した形で心療内科医・公認心理師がご相談者それぞれの心の問題に対応し、できる限りのケアを行います」とした。同窓口の監修者には、心療内科医、元衆議院議員で環境大臣、厚生労働副大臣、厚生労働委員長を歴任した鴨下一郎氏が就任する。

 そして「今回の問題は、弊社におけるガバナンス上の課題を浮き彫りにしたもの」とし、「現在社内では、ガバナンス改善に向けた対応・準備を急速に進めておりますが、複数の識者の目を入れて、弊社の 問題点をしっかりと受け止める必要があり、それなくして未来への道はないと考えております」と説明。3人の専門家による「外部専門家による再発防止特別チーム」を組成し、「このチームはガバナンスをはじめとした社内の事実関係を確認の上で、再発防止に向けた弊社への提言を行います」とした。さらに社外取締役3人の就任も発表し、「特別チームによる提言を受けた再発防止策の確実な遂行を含めた、経営改革を推進致します」と説明した。

 「外部専門家による再発防止特別チーム」は元検事総長の林眞琴氏の指揮の下で組成され、精神科医の飛鳥井望氏と性加害等の被害者支援の実践を行っている臨床心理の研究者(女性)がメンバーとなる。

 社外取締役には、財務省、環境省で環境事務次官などを歴任した中井徳太郎氏、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一となった侍ジャパンでヘッドコーチを務めた白井一幸氏、男女共同参画の専門家でハラスメント領域において豊富な対応経験を持つ弁護士・藤井麻莉氏の3人が7月1日付で就任する。

 3月に英BBCのドキュメンタリー番組で取り上げられ、4月に元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモトが会見で性被害を受けたと主張したことで大きな注目が集まった性加害問題。ジャニーズ事務所は14日、藤島ジュリー景子社長が「深くおわび申し上げる」と被害を訴える人に謝罪するなど、前社長による性加害問題について初めて見解を発表した。

 ジュリー氏は「事務所の存続さえ問われる、極めて深刻な問題」と受け止めたが、これまで「知らなかった」とした。ただ、問題については1999年に週刊文春が記事化し、後に事務所との裁判にも発展している。この時、ジュリー氏は取締役。幹部でありながら知らなかったのか。その理由を「異常」という言葉を用い、事務所の体制に問題があったと説明した。

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