吉岡秀隆 感慨深げに「ただいま」 「Dr.コトー診療所」撮影の舞台与那国島で凱旋プレミア

[ 2022年11月22日 05:15 ]

作中に登場する志木那島診療所のオープンセット前でトークショーを行った(左から)中江功監督、吉岡秀隆、柴咲コウ(撮影・糸賀 日向子)
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 俳優の吉岡秀隆(52)と女優の柴咲コウ(41)が21日、沖縄県の与那国島で映画「Dr.コトー診療所」(監督中江功、来月16日公開)の凱旋プレミアに出席した。

 2003年にドラマが始まった、離島に赴任した医師を描く人気シリーズ。架空の島が舞台となっているが、撮影は与那国島で行われた。この日、吉岡は島民約200人の前で「ただいま」と笑顔。「胸がいっぱいです。この島の方がいなかったら、この作品はできませんでした」と感慨深げに語った。

 映画はシリーズ16年ぶりの新作で、今年6月に撮影。シリーズ開始時は島民は撮影クルーをいぶかしがっていたというが、今では固い絆で結ばれており、今作でも島民は撮影場所の提供や、エキストラとして参加した。島には映画館はなく、この日の上映は公共施設の離島総合センターで開催。吉岡は「最初に皆さんに見てもらいたいと監督と話していた」と、感謝の気持ちを込めて初上映の場に選んだと説明した。

 吉岡と柴咲はエンドロール後にサプライズで登場。一気に歓声が上がった。吉岡が「面白かったですか?」と聞くと大きな拍手が起きた。

 前作の時には生まれていなかった小学生から「コトー先生!」と呼ばれた吉岡は「この島にコトー先生が生きてたんだなとうれしかった」と感激。柴咲は「(島の人に)誇りに思ってもらえるものが作れていたら良いな」と語った。

 先日の製作報告会見で中江監督はシリーズ完結を明言。柴咲は「今日の拍手がうれしかった半面、これで終わりなのかという寂しさが募ってきた」、吉岡は「もう僕は(演じた)五島健助として与那国島に来ることはありませんが心の中でコトーを生き続けさせてあげてください。忘れないでいてあげてください」と思いを託した。今後もコトー先生が与那国島の人々に力を与え続けていく。

 ▽与那国島 沖縄県八重山列島に属する日本最西端の島。沖縄本島から南西へ約510キロの場所にあり、那覇からは飛行機で約1時間20分。人口は10月末時点で1707人。面積は約30平方キロで、島内1周は車で1時間ほど。亜熱帯地方に位置し、年平均気温は24.7度。主産業は農水産業。隣接する台湾とは約111キロの距離にあり古くから貿易が盛ん。泡盛の花酒(はなさき)や伝統工芸の与那国織などの特産品がある。

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