元SKE48・磯原杏華 映画「超伝合体ゴッドヒコザ」出演 「とてもうれしかった」

[ 2022年8月15日 08:20 ]

女優業への思いを語った磯原杏華
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 【牧 元一の孤人焦点】SKE48の元メンバーで女優の磯原杏華(25)が19日公開の映画「超伝合体ゴッドヒコザ」にメインキャストとして出演した。

 映画「いかレスラー」「日本以外全部沈没」など異色作で知られる川崎実監督のB級娯楽特撮作品。磯原は大久保彦左衛門の子孫・大久保忠雄(八神蓮)やその同級生・馬場貴穂(沙羅)らが働く「超宇宙科学研究所(UISAS)」の新人研究員・音無優里亜を演じた。

 磯原は「河崎監督の世界観になじめるか不安がありました。特撮に出演するのも初めてでしたし、台本を読んだ時も、できるかな?と思いましたが、監督はフレンドリーな方で、お芝居も自由にやらせて頂いたので、楽しく撮影が進みました」と笑う。

 優里亜は生真面目な性格のキャラクター。いつも眼鏡をかけているのが特徴で、かつてアイドルとして活躍した磯原の素顔とはギャップがある。

 「私も目が悪いので、実は普段、眼鏡をかけているんです。ただ、眼鏡をかけると一気に地味になるので、自分には似合わないと思っていましたし、それでお芝居をすることに恥ずかしさもありました。でも、実際に撮影してみると役に合っていましたね。表情をアップで撮って頂いて、優里亜の魅力になっているんじゃないかと思います」

 2009年から16年までSKE48に在籍。14年の48グループ総選挙で第44位になったり、15年発売のシングル「コケティッシュ渋滞中」で選抜メンバー入りしたりしてファンの視線を集めた。グループ卒業時は19歳。そこから女優の道を歩み始めた。

 「元々、女優になりたくて、いろんなオーディションを受けてSKEに入りました。アイドルとしてやりたかったことはやり切れたので、年齢も考えて、お芝居の方に進みました。アイドルとお芝居は全く違います。土俵が違うし、戦い方が違う。アイドルの時は自分を見てもらう場として常に劇場がありましたが、お芝居はオーディションで合格して役を取らないと経験を積めません。難しい世界だと感じます。だから、今回の映画でメインキャストとしてオファーを頂いて、とてもうれしかったです」

 これまで映画「リンキング・ラブ」(17年)や映画「13月の女の子」(20年)などに出演。今月13日から東京・下北沢の「劇」小劇場で「エンターテインメント風集団 秘密兵器」の公演「魔ガサス幻想」に出演している。

 「お芝居は人間を演じるものです。人間を演じるには相当な研究が必要で、まずは自分自身のことを知るために自問自答を続ける日々です。あの時私は本当はどう思っていたのか…?とか、振り返って考えることがよくあります。自分の嫌な部分も見なくちゃいけない。いろんな経験もしなくちゃいけない。絶えず好奇心を旺盛にしておかなくちゃいけないと思っています」

 読書と晩酌が趣味。一昨年に開設したYouTubeチャンネルにはビールなどを飲む動画も公開している。

 「普段はウイスキーを飲むことが多いです。メーカーズマークとか余市とか…。本当はアイラウイスキーが好きで、集めたいと思っていました」

 そこに漂うのはアイドル時代にはなかった大人の香り。今後の飛躍が楽しみな役者だ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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2022年8月15日のニュース