出口六段 藤井叡王との5番勝負前の最終対局に勝利 妻・北村女流初段との結婚記念日に夫婦で祝い星

[ 2022年4月22日 19:41 ]

王将戦1次予選で浦野真彦八段(左)に勝利した出口若武六段
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 第72期ALSOK杯王将戦1次予選で、出口若武六段(26)―浦野真彦八段(58)の対局が22日、大阪・関西将棋会館であり、101手で先手出口が勝利した。角換わり模様の将棋から攻防に放った自陣角が効果抜群で、優勢を拡大していった。28日、藤井聡太叡王(19)=王将、竜王、王位、棋聖含む5冠=に挑む第7期叡王戦5番勝負開幕を前にその最終対局を勝利で飾り、「相手が誰でも自分のやることは変わらない。シリーズを盛り上げることができれば」と意気込みを語った。

 一昨年の棋聖戦からタイトル戦は7戦7勝。いまだ挑戦失敗も防衛失敗もない藤井に、タイトル初挑戦の出口が名乗りを上げた。年齢では7歳上だが、その意識は出口に薄く、「年下と言うよりも第一人者。受け答え、立ち居振る舞いも一流の方」と挑戦者魂でぶつかっていく。

 この日は自身初の結婚記念日でもあった。ちょうど1年前、北村桂香女流初段(26)との婚姻届を提出した。

 北村はこの日、都内の将棋会館で女流順位戦B級の対局に臨み、同じ小林健二九段門下の姉弟子岩根忍女流三段(41)に100手で勝利。夫婦で祝い星を挙げた。

 「(大阪の自宅に)いつ帰ってくるか分からない。何かお祝いできればいいですが…」。苦笑いの出口だが、四段昇段後3年での挑戦権獲得も含め、結婚効果を実感する。「最近、終盤を頑張れているのかなと思う。タイトル戦における、いい材料」と前向きに捉えていた。

 王将戦1次予選決勝では次戦、今泉健司五段(48)と2次予選進出をかけて対局する。

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2022年4月22日のニュース