ロッキンが千葉移転 国内最大級の野外音楽フェス 2000年から茨城県で開催

[ 2022年1月6日 05:30 ]

初開催の2000年から茨城県で行われてきたロック・イン・ジャパン・フェスティバル
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 コロナ禍で2年続けて中止となっていた、国内最大級の野外音楽イベント「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」の主催者は5日、今年は会場を従来の茨城県から千葉県に移転し、8月の第1週と第2週に開催すると発表した。

 昨年は、茨城県医師会が本番わずか1カ月前に中止を要請。すでに入場券が完売していたことや、グッズの手配も完了していたことで、主催者側に多大な損失が発生。医師会を批判する声が上がった。

 総合プロデューサーを務める音楽評論家の渋谷陽一氏(70)は公式サイトでコメント。収容人数を例年の半分以下にするなど感染対策を講じた昨年を振り返り「ここまでやっても開催は受け入れてもらえないのだ、という大きな困難を感じました」とした。

 従来の会場だった国営ひたち海浜公園は、構造上、7万人収容の巨大ステージ1つから収容人数の少ない複数のステージに人が流れる形になり、入場規制や密が起きることから万全の感染対策を行うことは困難だと説明。

 一方で、新会場に選んだ千葉市蘇我スポーツ公園は5万~6万人収容可能なエリアと、昨年オープンした2万~3万人収容可能なエリアに、それぞれ2つステージを建てることで、移動などに伴う密を回避できるとした。

 同フェスは2000年にスタート。以来、毎年8月に行われ、音楽ファンに「ロッキン」の愛称で親しまれている。毎年、ロックに限らずさまざまなジャンルから200組超のアーティストが参加し、昨年はYOASOBIが初めて観客の前での演奏を予定していたことでも話題だった。

 ただ、駅近で都市型フェスとなる新会場よりも“聖地”へのこだわりは強く、今後も国営ひたち海浜公園での開催を模索していくという。音楽関係者は「中止や赤字を覚悟してフェスを行う体力がもうない中、千葉移転はやむを得ない決断だったと聞く」と話した。

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2022年1月6日のニュース