瀬戸内寂聴さん死去 公式サイト「瀬戸内寂聴は11月9日、永眠いたしました」

[ 2021年11月11日 13:56 ]

瀬戸内寂聴さん
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 文化勲章を受章した小説家で天台宗大僧正の瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さんが9日、心不全のため死去した。99歳だった。徳島県出身。

 寂聴さんが開いた寺院、「曼陀羅山 寂庵(まんだらさん じゃくあん)」の公式サイトは11日、寂聴さんの死去を発表。「みなさま 作家・僧侶の瀬戸内寂聴は、2021年11月9日、永眠いたしました。享年99。先月より体調不良のため、入院、加療しておりました。葬儀は近親者のみで執り行います」と記し、「みなさまにおかれましても、静かに瀬戸内を見送りくださいますよう、何卒お願い申し上げます。恐縮ながら、お香典・お花はご辞退させていただきます。生前のご厚誼に感謝し、謹んでお知らせ申しあげます。誠に勝手ながら、来庵はお控えくださいますよう、どうかよろしくお願い申し上げます」とした。

 瀬戸内さんは、14年5月末に圧迫骨折で約1カ月間入院。8月下旬に再入院した際の検査で胆のうがんが見つかり、摘出手術を受けていた。

 ◆瀬戸内 寂聴(せとうち・じゃくちょう)さん 1922年(大11)5月15日、徳島市生まれ。旧名は晴美(はるみ)。仏壇店の次女として生まれ、後に養子となり瀬戸内姓となる。43年、東京女子大在学中に見合い結婚、女児を出産したが、不倫相手とともに夫と3歳の娘を残して京都へ移った。離婚が成立すると東京に戻り、少女小説を書き、56年に「女子大生・曲愛玲」で新潮同人雑誌賞を受賞。長く雑誌、新聞などに恋愛、伝奇小説を連載した。73年に天台宗で得度し法名を寂聴に。88年から京都・嵯峨野の寂庵に住む。同年出版の「寂聴 般若心経」がベストセラーとなり注目され、「源氏物語」の現代語訳でも話題に。その後も執筆、法話など幅広く活動。

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