藤井3冠 豊島竜王との王将戦挑決リーグ始まる 戦型は相掛かり、豊島の誘いに藤井が乗った

[ 2021年11月5日 10:44 ]

藤井聡太3冠(左)の先手で豊島将之竜王と対局する王将戦挑戦者決定リーグ(日本将棋連盟提供)
Photo By 提供写真

 藤井聡太3冠(19=王位、叡王、棋聖)が5日、大阪・関西将棋会館で第71期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグの豊島将之竜王(31)との対局に臨んだ。対局は午前10時、藤井の先手で始まり、戦型は相掛かりへ進んだ。

 お互いに飛先の歩を伸ばし合い、豊島が12手目△7四歩と誘いを仕掛ける。直後、藤井はノータイムで▲2四歩と飛先の歩交換へ持ち込み、さらに17手目▲7四飛の転回と踏み込んだ。藤井飛車は不安定な位置だが1歩得でもあり、お互いの主張が朝からぶつかった。

 総当たりで各棋士6局ずつ指すリーグでは、藤井は現在2勝0敗で豊島は2勝2敗。年明け開幕の7番勝負で渡辺明王将(37=名人、棋王の3冠)に挑戦するには、とりわけ豊島には負けられない一戦になった。

 両者は第3局が終了した竜王戦7番勝負でも対戦中で、現在藤井の3勝0敗。今夏以降、王位戦、叡王戦でもタイトルを争い、いずれも藤井が制している。今年度藤井が10勝3敗と大きく勝ち越すが、それまでは1勝6敗。藤井がさらに勢いを加速させるのか、豊島が挑戦圏内に踏みとどまり、12日からの竜王戦第4局での反攻へつなげるのか。持ち時間4時間で、夕刻に終局の見通しだ。

続きを表示

2021年11月5日のニュース