「おかえりモネ」今度は三生 諦観りょーちんに救いの“手”友情にネット号泣「いいお坊さんになれる」

[ 2021年9月1日 08:15 ]

連続テレビ小説「おかえりモネ」第78話。亮の手を握り返す三生(前田航基)(C)NHK
Photo By 提供写真

 女優の清原果耶(19)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は1日、第78話が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 朝ドラ通算104作目。清原とタッグを組んだNHK「透明なゆりかご」やテレビ東京「きのう何食べた?」などで知られる安達奈緒子氏が手掛けるオリジナル作品。朝ドラ脚本初挑戦となった。タイトルにある「モネ」は主人公・永浦百音(ももね)の愛称。1995年に宮城県気仙沼市に生まれ、森の町・登米(とめ)で青春を送るヒロイン・百音が気象予報士の資格を取得し、上京。積み重ねた経験や身につけた技術を生かし、故郷の役に立ちたいと奮闘する姿を描く。

 第78話は、久しぶりに集まった百音(清原)亮(永瀬廉)未知(蒔田彩珠)明日美(恒松祐里)悠人(高田彪我)三生(前田航基)の幼なじみ6人は、震災の日から抱えてきた思いを、ぶつかり合いながらも打ち明ける…という展開。

 亮「重い話かぁ。話しても地獄、話さなくても地獄なんだよね。オレが話したら、みんな話せるようになんのかな?でもさ(明日美と三生の手を取り)もうできないじゃん、昔UFO呼んだ時みたいに、こうしてみんなで円くなって手つないで叫ぶ、みたいなの。もう大人だし。心を一つに、とか、そんなの無理だし。結局、誰も何も言えないし、祈ってもUFOは来ない。オレももう改造されない。一生、ずっとこのまま。でも、それはしょうがない」

 三生「(離れかけた亮の手を両手で握り返し、泣きながら)UFOは来たよ。だってオレ見たもん、だから泣いたんだよ。そうだよ、来たよ、あん時。みんなで祈れば、叶うんだよ。そんでな、おまえなんかチョロいから、すぐもっといい感じで改造されるしな。オレだって、ちゃちゃっと坊さんになるんだよ」

 明日美「三生、ずっとなりたくても、なれないって感じだったの?」

 三生「分かんないよ。でも、あの人たちのために何かできんなら、そりゃやりたいって思うじゃんよ。あん時、寺に何人も運ばれてくるの…。ごめんな、亮。ごめん。オレ、怖いって思っちゃってた。でも今は、オレは、おまえもさ、みんなバラバラのとこいたって、これからだってUFOは呼べんだよ。信じてるよ。手なんかつながなくたっていい(亮の手を離す)。心を一つになんかしなくたっていい。オレらはUFOだって何だって呼べんだよ!(5人に)泣くな!」

 亮「泣いてんの、おまえだろ。言ってること、めちゃくちゃだよ」

 三生「オレら、もう普通に笑おうよ」

 亮「やっぱ食えばよかったな、(喫茶店の)オムライス。腹減った」

 久しぶりに顔を揃え、泣いて笑った6人の“若き者たち”。それぞれの道は違えど、この時ばかりは、山にUFOを呼びに行った小学生の頃のように、心は一つ。三生の思いが、亮を諦観から救った。

 菅波(坂口健太郎)が資料を届けにウェザーエキスパーツを訪れた時の内田(清水尋也)の言葉も響く。「生きてきて、何もなかった人なんていないでしょ。何かしらの痛みはあるでしょ。自覚してるか、してないかは別として」――。

 SNS上には「今日も朝から大号泣」「号泣案件じゃん。幼なじみ尊すぎる」「三生に泣かされる朝が来るとは」「三生いい奴だなぁ、いい坊さんになれるよ、ここまで人の心に寄り添えるんだもん」「泣けた。この若者たちが何もなく笑い合える時が早く来てほしい」「神回ならぬ神ウイークだ」「昨日のUFOの話が、こんないい話になるとは」「こんな真っ正面から描くんだ…その覚悟と誠実さにひれ伏す」「何という回だったんだ。この作品の伝えたいこと、15分にギュッと詰まっていた。涙が止まらない」「防災の日に、世の中の不平等と不条理を乗り越えていけ」などの声が相次いだ。

続きを表示

この記事のフォト

2021年9月1日のニュース