自堕落からM-1王者へ ミルクボーイが目を覚ました先輩の一言「昔、おもろかったらしいね」

[ 2021年8月21日 17:41 ]

ミルクボーイ
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 19年のM-1グランプリを制したお笑いコンビ「ミルクボーイ」が、21日放送の読売テレビ「八方・陣内・方正の黄金列伝」SP(後1・30)にゲスト出演し、ブレーク前のどん底期と、復活のきっかけを語った。

 大学の同級生だった内海崇(35)、駒場孝(35)の2人で、在学中からコンビを結成。06年には大学生M-1グランプリで優勝するなど、将来有望な若手芸人として注目される存在になり、卒業後にプロに転向した。

 ところが、10年を最後にM-1終了が決まると、2人のやる気が低下。内海は「M-1で売れるぞという気持ちやったのに、目標がなくなったので、何やったら売れるんだろう?と本当に分からなくなった」と、ギャンブルにのめり込む日々。駒場は「そのあたりから先輩にもよくも誘ってもらえるようになって」と、先輩の誘いで夜な夜な飲みに出かけるようになったという。2人の間にも会話も減り、新ネタを作ることもなくなり、漫才コンビとしての機能は完全に停止した。

 内海は当時の自堕落な生活を「(駒場に)『明日、ネタ合わせどうする?』って言ったら、『先輩に誘われてるから無理やわ』って。そしたらギャンブルできる。やったー」と振り返った。一方の駒場は、そんな内海を軽べつの目で見ていたという。「僕は漫才こそ全然しなかったですけど、(先輩と)お付き合いさせてもらっていて、そのつながりで仕事をさせてもらっている感覚でいたので、その時は内海には腹立ちました」と打ち明けた。

 14年には「THE MANZAI」でまさかの1回戦敗退。そんな中、どん底に落ちた2人をはい上がらせる出来事が、16年に起きた。駒場は、大先輩コンビ「海原やすよ・ともこ」からの指摘で目が覚めたという。「『ミルクボーイって昔、おもろかったらしいね。最近、漫才頑張ってないらしいね。何でなん?』って言われたんです。確信を突かれたなと」。16年の年明けに、内海に「もう1回、ちゃんとやろうか」と提案したという。

 時を同じくするように、内海は母がくも膜下出血で倒れ、芸人引退も覚悟した。ところが、病院に向かうと、看護師から思わぬことを言われたという。「『息子さん、芸人さんやってるんですよね』って言われたんです。『目を覚ましてすぐ、息子が芸人やってるんやって言って自慢してましたよ』って言われて。『これ、おかんにやめるって言われへんな』と」。これで覚悟は決まり、「これでスイッチが入りましたね。(2人とも)一緒のタイミングで来たんですよ」と明かした。

 新ネタを作りまくり、「行って来い漫才」と呼ばれる現在のスタイルを確率。19年にM-1で初の決勝進出を果たし、そのまま優勝した。駒場は「死んでもええと思いました。これ以上ええことないと。松本さん、ダウンタウンさんがめちゃくちゃ好きで、生で初めてお会いしてトロフィーもらって…死んでもいいと」と当時の感動を思い起こしていた。

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2021年8月21日のニュース