80年代漫才ブーム火付け役、沢田隆治さん死去 88歳 やすし・きよしら“育ての親”

[ 2021年5月17日 05:30 ]

死去した沢田隆治氏
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 1980年代の漫才ブームの火付け役で、「てなもんや三度笠」などのコメディーや演芸番組を手掛けた名プロデューサーで演出家の沢田隆治(さわだ・たかはる)さんが16日、東京都内の病院で亡くなった。88歳。大阪府吹田市出身。死因は明らかにされていない。

 1955年、神戸大を卒業し、朝日放送に入社。当初はラジオを担当し、その後テレビへ。60年代に最高視聴率64・8%(関西地区)を記録した藤田まことさん主演の「てなもんや…」や、現在も続く「新婚さんいらっしゃい!」などを次々に手掛けヒットさせた。

 70年代に東京の番組制作会社に拠点を移した。関西のお笑い人脈を駆使し79年、フジテレビ系で「花王名人劇場」をスタート。横山やすし・西川きよしを筆頭に、B&Bら人気漫才師を多数輩出。日本中に漫才ブームを巻き起こした。日本テレビの情報番組「ズームイン!!朝!」など演芸以外の番組も担当。テレビ業界に大きな足跡を残した。昨年には新著「永田キング」を刊行。3カ月ほど前は元気な様子だった。

 ▼大村崑(沢田さんが助監督だった人気コメディー番組「やりくりアパート」で主演)寂しいね。当時、沢田さんは「キュー!」「スタート!」などと叫びながら、使いっ走りのような業務をしていた。その後、希代のヒットメーカーになり、担当した「てなもんや三度笠」には縁もあってボクも6回ほど出演させてもらったんです。1、2カ月前に大阪で会食。昔話に話を咲かせました。あまり元気ではなかったけれど「コロナが薄くなったらまたこちらに来て仕事がやりたい」と意欲を示していたんだ。

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2021年5月17日のニュース