河瀬直美監督が制作 コロナ撃退の思いも託し「三輪そうめん」のPR動画公開

[ 2021年2月28日 05:30 ]

河瀬直美監督
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 カンヌ国際映画祭での受賞など国際的な活躍で知られる、映画監督の河瀬直美氏(51)がプロデュースした、奈良県桜井市の特産品「三輪そうめん」のPR動画がこのほど公開された。

 河瀬監督は奈良県出身。約5分の動画は「古事記」や「日本書紀」などにも出てくる同市の大神(おおみわ)神社と、日本最古の道とされる「山の辺の道」周辺で撮影。桜井市を訪れた1人の女性が古代の息吹を感じながら、そうめんに魅せられていくようすを凛とした空気感で伝えている。

 そうめんは、1200年以上前に大神神社にゆかりのある人物が飢饉(ききん)と疫病に苦しむ民衆の救済を祈願した際、神の啓示に従って小麦をまき、粉にひき、三輪山のわき水でこねのばして糸状にしたものが起源と伝えられている。奈良県三輪素麺(そうめん)工業協同組合ではそうめんの魅力を伝えるとともに、かつて疫病退散の祈り込め人々を救った「三輪そうめん」に新型コロナウイルス撃退の思いを託して、魅力ある動画を企画した。

 河瀬監督は「三輪の里には、古くから信仰の対象となってきたとても神聖な土地の記憶があります。そうした記憶を紐解けば、人の暮らしの中にお素麺が常に寄り添ってきた事実があります。ここは素麺発祥の地。豊かな自然は山に水をたたえ、神様のお膝元でこうした食文化を後世に伝える基盤でもあります。今回のコンセプトムービーは、こうした歴史的背景の中で三輪にしかない神々しさを表現し、ここでこそ続けてこられたお素麺のこれまでとこれからが伝わるようなものを創作しました」とコメントしている。

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2021年2月28日のニュース