「映画秘宝」“恫喝DM”騒動 編集長辞任&退社 本人の申し出を受理「ご迷惑をお掛けしたため」

[ 2021年2月2日 14:45 ]

 月刊映画雑誌「映画秘宝」(双葉社)は2日、“恫喝DM”騒動を起こした岩田和明氏の編集長辞任と退社を公式ツイッターで発表した。「被害者・関係者・読者の皆様にご迷惑をお掛けしたため」という本人の申し出を受理した。

 「ご報告:雑誌『映画秘宝』元編集長・岩田和明より悪質なDMを送付した件について、被害者・関係者・読者の皆様にご迷惑をおかけしたため、編集長を辞任するとともに、合同会社オフィス秘宝を退社したい旨、申し出があり、当社は受理いたしました。現在、映画秘宝編集部では今回の事件の究明に向けて努力を続けております。また、今後、同種の事件が起こらぬよう、SNSの使用、個人情報などに関し、厳重に取り扱い、再発防止に取り組みます。合同会社オフィス秘宝」

 事の発端は1月5日、岩田氏がTBSラジオ「アフター6ジャンクション」(月~金曜後6・00)の特集コーナー「ビヨンド・ザ・カルチャー」に出演したこと。この日の韓国映画特集に対し、後日、「映画秘宝にあまりいいイメージがない」という主旨の感想をつぶやいた一般ユーザーのツイートを“苦言”と捉えた岩田氏が「過労の中で一方的に頭に血がのぼってしまい、憤りを感じてしまった」ため、「今、心の底から深く深く心が傷付き、胸が張り裂けそうなほど大きなショックを受けて、死にたいです」などと記したDMを17日に送付。被害者がDMの内容を公開し、インターネット上で物議を醸していた。

 25日夜、岩田氏が雑誌の公式ツイッターで謝罪。一夜明けた26日朝、合同会社オフィス秘宝取締役・田野辺尚人氏、映画秘宝編集部一同、映画秘宝相談役・町山智浩氏、柳下毅一郎氏の連名の書面を公式ツイッターに掲載し、再び謝罪。岩田氏の行動を「恫喝的発言」「雑誌という公共性を持ったメディアが個人に対して攻撃を加える行為を、断じて許せない」「『映画秘宝』は映画から、差別や暴力の恐ろしさを学び、その上で弱者に寄り添うことを編集上のポリシーとして雑誌の制作を続けてきておりました。今回の岩田の行為は、本誌の心情と真っ向から対立する、許しようのない行為」と断罪した。

続きを表示

2021年2月2日のニュース