浅香光代さん 「ミッチー・サッチー騒動」は舞台共演も仕事への姿勢巡り確執、泥沼化

[ 2020年12月15日 05:30 ]

98年、舞台「ミッチーとサッチーのウルトラ熟女対決」製作発表会で舞台姿を披露した野村沙知代さん(右)と浅香光代さん
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 戦後流行した女剣劇の第一人者で、「ミッチー」の愛称で親しまれた浅香光代(あさか・みつよ=本名・北岡昭子=きたおか・しょうこ)さんが13日午前1時47分、膵臓(すいぞう)がんのため東京都内の病院で死去した。92歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。90年代後半には「サッチー」こと故野村沙知代さん(享年85)との「ミッチー・サッチー騒動」で広く知られた。

 「ミッチー・サッチー騒動」は浅香さんが99年3月のラジオ番組で、衆院選(96年)で繰り上げ当選となる可能性が出た野村沙知代さんについて「あんな人はもう嫌」などと批判したのを機に勃発。仕事に対する姿勢などを巡る確執が原因だった。元フィギュアスケーターでタレントの渡部絵美(61)が沙知代さんからかつて「醜い」と言われたことを暴露するなど他の芸能人も“参戦”した。民放各局のワイドショーが連日取り上げ、辛口のご意見番として活躍していた沙知代さんは猛バッシングにさらされた。

 浅香さんは同7月、沙知代さんの衆院選出馬を巡る学歴詐称疑惑について公職選挙法違反容疑で刑事告発。不起訴処分に終わったものの、2人の動向は注目を集め、同年の新語・流行語大賞で「ミッチー・サッチー」がトップ10入りした。

 01年12月に沙知代さんが脱税容疑で逮捕されたことで熟女バトルは再燃。浅香さんが「天網恢々(てんもうかいかい)疎にして漏らさず(悪事はいずれ必ず報いを受けるという意味)」とコメントするなど泥沼化した。02年7月に沙知代さんが反撃に転じ、名誉を傷つけられたとして浅香さんに約1億1000万円の損害賠償を求めて提訴。04年に浅香さんに110万円の支払いが命じられた。

 浅香さんは17年12月、沙知代さんの訃報を受け「向こうでは静かにして嫌われないようにね」と追悼した。

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2020年12月15日のニュース