テレ朝・弘中綾香アナ、異国の風に抱かれて――「あざとい」と中傷、激務ストレスも…旅行からパワー

[ 2020年11月1日 09:30 ]

テレビ朝日・弘中綾香アナ
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 【夢中論】笑顔の裏のあざとさ――。世間はテレビ朝日の弘中綾香アナウンサー(29)をそうイメージする。バラエティー番組に引っ張りだこの活躍は充実の絶頂とさえ映るが、そのキャラクターはネット上で少なからず中傷にもさらされる。激務ゆえのストレスや重圧にも向き合う毎日。そんな彼女の笑顔には、旅行からもらうエナジーが不可欠だ。(桑原 淳)

 2月。弘中アナは人生で初めてインドの地を踏んだ。仕事で知り合った人物が毎年行っていると知り、休みを合わせて半ば勢いで同行した。言葉も文化も全然違う国では「車道に何頭も牛が寝そべっていた」。世界遺産の霊廟(れいびょう)、タージマハルの迫力や美しさ、雑踏に渦巻く有象無象のエネルギーに圧倒された。

 「いろんなことに縛られていたんだな、とか、凝り固まった考えを解きほぐしてくれた体験になりました」。特に性格や人生観が変わったわけではない。ただ、生きるのにきゅうきゅうとする自分を、いったん洗い流してくれた。旅はいつも、そんな蘇生感を与えてくれる。

 大学時代に南米ボリビアのウユニ塩湖を訪れて以降、暇ができれば旅に出る。訪れた国は十数カ国に及ぶ。「行ったことがないところに行きたいんです」。水質や衛生面で若い女性が尻込みするような場所もへっちゃら。「住むわけじゃないから。3日くらいなら楽しめる」。日常では決まったメンバーと過ごし、同じ献立を注文しがちだったり変化を好まない気質だが、旅行となるとギアが入る。

 「学生時代はトルコで、格好いいお兄さんにだまされかけました」。男に手玉にとられるなど、今や想像できない体験だ。「おごってあげるとかって日本語で誘われて。外国だと日本語、うれしくなっちゃうじゃないですか。危うくじゅうたんを売りつけられそうになって、あわてて逃げて無事でした」

 異国では「単一化されている日本のルールが通用しないのが面白い」という。そして帰国すると決まって「灰色の世界に帰ってきちゃったなって思うんですよ」。屈託ない口調から、急にドキッとする表現が飛び出した。

 花形職場、エース級の活躍。バラ色ではないのか。「お仕事ですからね。楽しいことばかりじゃないですよ」。笑いながらも、少し眉を下げつぶやいた。

 メインを張る「あざとくて何が悪いの?」(土曜後9・55)など不定期出演含め5番組。「しなきゃいけないことに追われ“何してたんだろ、この1週間?”という感じ」。土日も関係ない。局内の期待にも重圧を感じている。

 今や番組名通り“あざとい女”の代表のように言われる。「男性にこびてる」「勘違い」など、ネット上には心ない声も上がる。

 「“あざとい”は賢くないとできないし、自分を客観視できてないと成り立たない。決して男性限定でモテようと思ってやってるわけではなく、みんなで楽しく仕事ができたらイイじゃん!って、その場の空気を回しているつもり」と、そうした声は意に介さない。でもポツリとこう言った。「人の心理を見抜いちゃうのが“あざとい”ということ。見抜こうとしてるんじゃなく“見抜いちゃう”んですよね」。意図せず、見なくていいものも見えてしまう。それは男女のあやにとどまらず、忖度(そんたく)や人の裏表などにまで及ぶ。

 相手や状況に応じて千変万化し、軽やかに周囲の期待に応えていく、あざといまでの仕事ぶり。心も体も実は無理をし、窮屈なことだろう。「灰色の世界っていうのは、四角四面、がんじがらめという意味かな」。旅は、生きにくさに折れそうな自分を、つかの間解放してくれる特効薬なのだ。

 本当は「全然働きたくないです。宝くじに当たったら辞めます」という仕事観。元々アナウンサー志望でもなく、それでも身を粉にして働ける原動力は、あざとさの鎧(よろい)を脱いで感じる異国の風だ。

 ◆弘中 綾香(ひろなか・あやか)生年月日は非公表。神奈川県出身の29歳。慶大卒業後の2013年にテレビ朝日入社。元々総合職志望だったが、試験日程が先で「人事に顔を覚えてもらえれば有利」と応募したアナウンサー職で採用された。同年10月から「ミュージックステーション」サブMCを5年間務める。出演中の番組に「ノブナカなんなん?」「激レアさんを連れてきた。」など。

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