「エール」山崎育三郎 久志少年の過去&原点に涙「ただのキザな奴としてだけでは終わりたくない」

[ 2020年6月23日 08:20 ]

「エール」山崎育三郎インタビュー(中)

連続テレビ小説「エール」第62話。久志(山崎育三郎・左)と10歳の久志(山口太幹)(C)NHK
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 俳優の窪田正孝(31)が主演を務めるNHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は23日、第62話が放送され、ミュージカル俳優の山崎育三郎(34)演じる主人公の幼なじみが歌の道に進む“原点”が明らかになった。

 朝ドラ通算102作目。男性主演は2014年後期「マッサン」の玉山鉄二(40)以来、約6年ぶりとなる。モデルは全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」などで知られ、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而(こせき・ゆうじ)氏(1909~1989)と、妻で歌手としても活躍した金子(きんこ)氏。昭和という激動の時代を舞台に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田)と妻・関内音(二階堂ふみ)の夫婦愛を描く。

 朝ドラ初出演の山崎が演じるのは、裕一の小学校の同級生・佐藤久志。のちに東京の音楽学校を卒業し、歌手に。裕一、作詞家の村野鉄男(中村)とともに「福島三羽ガラス」と呼ばれる。父が県議会議員という裕福な家の息子。小学時代は「存在感はあるのに、気配を消すのは得意なんだ」。モデルとなったのは、戦時歌謡から「イヨマンテの夜」などの歌謡曲で知られる歌手・伊藤久男氏。実際に古関裕而氏の親友だった。

 第62話は、久志(山崎)は何故、歌の道に進むことになったのか。学校にいる時はクールに振る舞っている10歳の久志(山口太幹)だったが、父の再婚で新しくやってきた母・玲子(黒川芽衣)に馴染むことができず、葛藤を抱えていた。担任の藤堂先生(森山直太朗)は、ある日、クラスの皆で歌っている時に久志の歌の才能に気付き、学芸会で歌声を披露することを勧める…という展開。

 山崎は「『こんな過去があったからこそ、久志は常に明るいんだ』と思えるエピソードで、僕も台本を読みながら、ちょっと泣けましたね。人は、つらい経験を通じて人の痛みを知るからこそ強くなれるなれるはずです。久志の達観した考え方や常に冷静でいられる強さは、彼にこんなつらく悲しい過去があったからこそ。僕自身、久志をただのキザな奴としてだけでは終わりたくないと思っていただけに、久志の人間的な部分を視聴者の皆さんにも感じてもらえる機会を得て、とてもうれしいです」と語った。

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2020年6月23日のニュース