仲邑菫初段 国内で男性棋士相手に4連勝 初の眼鏡姿も披露 本因坊戦の予選C

[ 2019年10月24日 18:26 ]

高林正宏七段に勝利した仲邑菫初段
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 囲碁の史上最年少棋士・仲邑菫初段(10)が24日、大阪市内で三大棋戦の一つ、第76期本因坊戦の予選Cで高林正宏七段(56)との対局に臨み、173手で黒番中押し勝ちした。仲邑は国内で男性棋士相手に4連勝とオヤジキラーぶりを発揮した。

 対局で初使用した、フレームがピンクがかった眼鏡。視力が落ちてきたため最近買い求めたそうで、フレームも自ら選択した。特殊詐欺被害への注意を呼び掛ける大阪府警のポスターにも今春起用されるなど、可愛らしさに磨きをかけた菫ちゃんが外見だけでなく、盤上でもベテランを打ち負かした。

 黒番の仲邑が積極的に展開した。ほぼ互角の戦いで進み、仲邑が相手にも利を与える代わりに自身も代償を取る「フリカワリ」を決断。高林が手入れを怠ったチャンスを逃さず勝ち切った。勝ちを意識した局面について仲邑は「最後」とし、「次も勝てるように頑張りたい」と意気込みを語った。

 「途中まではまあまあかなと思っていた」。形勢判断を悲観はしてなかった高林だがフリカワリ以降、各3時間の持ち時間の切迫もあり「時間に追われて読めなくなった」と敗因を分析。仲邑との初対局の印象を「しっかりしている」と語った。残り時間は仲邑が13分、高林は秒読みだった。

 仲邑は9月16日の十段戦予選で古田義直四段(50)と公式戦で初めて男性棋士と打ち、勝利した。続く10月3日の本因坊戦予選で山本賢太郎五段(38)、17日では十段戦予選で山田至宝七段(51)にも勝った。10日、中国・北京での夢百合杯では李軒豪七段(24=中国)に敗れていることから国内では男性棋士に4連勝とした。

 次戦では予選B進出をかけて宇谷俊太二段(27)に挑む。公式戦通算記録は7勝4敗とした。

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2019年10月24日のニュース