「ひよっこ」ぱるるが起爆剤に?“ヒール役”で視聴者のツッコミ増、視聴率UPに期待

[ 2017年6月13日 08:00 ]

NHK連続テレビ小説「ひよっこ」の新キャスト発表会に臨んだ島崎遥香。“起爆剤”として期待される
Photo By スポニチ

 女優の有村架純(24)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「ひよっこ」(月〜土曜前8・00)は中盤に差し掛かった。名手・岡田惠和氏(58)が紡ぐ脚本をはじめ、作品自体は高評価。ただ「あまちゃん」(2013年前期)以降、20%台を連発してきた番組平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、60話のうち大台突破7回にとどまっている(10日現在)。レビューサイト「エキレビ!」に朝ドラ評を毎日執筆し、著書「みんなの朝ドラ」(講談社現代新書)を上梓したフリーライターでドラマ評論の木俣冬氏が分析した。

 「あまちゃん」以降、全話平均(期間平均)視聴率が20%を割ったのは19・4%の「まれ」(15年前期)だけ。毎日のように大台超えを記録してきたが、前作「べっぴんさん」(16年後期)の終盤、3月以降に20%割れが目立ってきた。その影響もあり、「ひよっこ」の初回は19・5%と9作ぶりに大台割れ。その後も18〜19%台で推移している。

 これが「低調」かは、意見の分かれるところ。木俣氏は「数字だけを見れば“低い”という言い方はウソじゃないですが、“低い低い”と触れ回るほどの数字でもないと思います。下がった1〜2%は誰なのか、どこに行ってしまったのか、気になります」と見解を示した。

 岡田氏の朝ドラ脚本は「ちゅらさん」(01年前期)「おひさま」(11年前期)に続く3作目。第1〜4週は美しい田園風景が広がる奥茨城を、第5〜10週はヒロイン・みね子(有村)が就職した東京・向島電機を舞台に、じんわりと心に染み入る世界観が展開されてきた。

 しかし、ベテラン岡田の構成力の高さゆえ、脚本に隙がなく、木俣氏は「文句の付けようがなく、ツッコミどころが少ないのかもしれません。ドラマを見る人は、文句を言うのも楽しみの1つ、みたいなところもありますから」と指摘。例えば、昨年の大河ドラマ「真田丸」においては、主人公・真田幸村(堺雅人)の生涯のパートナー・きり(長澤まさみ)がストレートな物言いや現代風のセリフから、初期はSNS上で「ウザい」の声が続出し、それも楽しみの1つになった。

 「じっくり見る作りの『ひよっこ』は、SNSに矢継ぎ早に視聴者が書き込んで盛り上がるタイプのドラマではないのかもしれません。実在の人物をモデルにした話ではないので、その分、元ネタ探しの分量も少なくなりますし。しかし、私としては朝からじんわり、ほっこりするのもいいんじゃないかと、非常に賛成しています。ドラマで描かれた優しい気持ちを胸に、今日一日、人に優しくあろうと思うのもいいものじゃないかと思います」

 “じんわり”の真骨頂の一例は、向島電機の乙女寮舎監の愛子(和久井映見)。戦争で恋人を亡くし、心に深い傷を負っているが、常に明るく、みね子たちを励まし続けた。「会社が倒産した時も、最後の1人・みね子が再就職するまで自分の職探しを後回しにしていた上、お正月、みね子に実家に帰る列車の切符をお年玉として贈るんです。自分より他人優先って、なかなかできないですよね。姑やライバルなど、何かと意地悪な人がフックになる朝ドラですが、『ひよっこ』はこんなふうに思いやりにあふれた人ばかり。すずふり亭の人たちも、お金が足りないみね子がビーフコロッケ単品しか注文できなくても、同情してごちそうするのではなく、彼女のプライドを大事にして、温かく見守ってくれる。毎朝、泣いてしまうエピソードだらけで、それがクセになっている視聴者も多いと思います」

 12日から第11週「あかね荘にようこそ!」。みね子の新生活が始まり、アパート「あかね荘」の大家・立花富(白石加代子)、オフィスレディーの久坂早苗(シシド・カフカ)、漫画家志望の青年・新田啓輔(岡山天音)ら新キャラクターが続々と登場。木俣氏は元AKB48の島崎遥香(23)に期待している。

 島崎が演じるのは、みね子が働く赤坂の洋食店「すずふり亭」の料理長・牧野省吾(佐々木蔵之介)の娘・由香。母親が亡くなったことを機に、わがまま放題になった“跳ねっ返り娘”。出演者オーディションに合格した島崎にアテ書きされた役。由香は、みね子に“塩対応”をする。“塩対応”はAKB時代の島崎の代名詞。

 向島電機乙女寮にも意地悪な人は1人もいなかったが、由香は「ひよっこ」初(?)の“ヒール役”になりそう。となれば、視聴者のツッコミも増え、ぱるるが作品を一層盛り上げる“起爆剤”になるかもしれない。

 「いい話も歓迎ですが、先日20%を超えた回は、みね子の再就職を、お局的な人物(佐藤仁美)が阻むか? という、女の嫉妬心に着目したエピソードだったこともあり、たまには刺激ある人間ドラマがあってもいいのかもしれません。今後、島崎遥香さんが時々、ピリッとスパイスを効かせてくれたら、いい話もより生きるんじゃないでしょうか」

 木俣氏が“女の大河ドラマ化”と呼ぶ最近の「花子とアン」「あさが来た」「とと姉ちゃん」などと違い、「ひよっこ」は従来の朝ドラの「平凡な女の一代記」路線。実在の人物をモデルにしていないため、今後、みね子が何を成し遂げるのか分からない。中盤以降について、木俣氏は「ストーリーがどこに転がるか、予想がつかないので、そこがおもしろい。最後は『ここに来たか』と思わせてほしいです」と待ち望んでいる。

続きを表示

「美脚」特集記事

「嵐」特集記事

2017年6月13日のニュース