大阪にエンタメパーク構想 オモロイ大阪復権へ吉本中心に開設準備

[ 2017年4月13日 05:30 ]

吉本興業が中心となって開設準備を進めているエンターテインメントパークの候補地に挙がっている大阪城公園
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 吉本興業が中心となって大阪に新たなエンターテインメントパークを開設する準備を進めていることが12日、分かった。2017年度に大阪市内に1000人規模を含む大・中・小3つの劇場をオープンする。候補地には大阪城公園などが挙がっている。

 歌舞伎、歌劇、イリュージョン、クールジャパンの要素を盛り込んだノンバーバル(非言語)のショー「COOL JAPAN VARIETY BANG!」などを上演。関西をテーマにした小説や映画を舞台化する。大阪に年間900万人訪れる外国人観光客の集客が主な目的で、25年の大阪万博誘致やカジノ開業を見据え、鉄板の“お笑い”以外のエンタメの幅を広げていく。

 関係者によると、吉本をはじめ在阪テレビ局を含む民間12社などが出資して新会社を立ち上げて事業をスタートする。3つの劇場のほかにも、スーパーボウルのハーフタイムショーなども手がけるカナダのスタジオ「MOMENT FACTORY」が参加。日本初の光を使った「イルミネーションプロジェクト」も計画している。

 吉本では14年から世界のパフォーマーを集めた「THE舶来寄席」を開催。トニー賞を3度受賞したヒントン・バトル(60)のダンスアカデミーを4月に開講するなど、海外のエンタメの取り入れ強化を図ってきた。カジノを含む統合型リゾート事業がスタートすれば、必要となるのは夜の娯楽。外国人観光客からも「日本には夜に楽しめる大人のショーが少ない」との声が多くあり、ニーズに合ったコンテンツを充実させる。

 「2020年の東京五輪で盛り上がる東京とは違って、最近の大阪は元気がない。外国人観光客の方にも喜んでもらえるエンターテインメントにしたい。これを大阪万博につなげていければ」(関係者)。

 吉本所属のダウンタウンがアンバサダーを務める万博の誘致を政府が11日に閣議決定するなど国も大阪に力を入れる。1970年に開催して6400万人が来場した万博の夢の前に、まずはエンタメパークでオモロイ大阪復権に弾みをつける。

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2017年4月13日のニュース