谷川会長ら将棋連盟幹部減給、謝罪 三浦九段と補償巡り隔たりも

[ 2016年12月27日 21:37 ]

 日本将棋連盟の谷川浩司会長は27日、ソフト不正使用の証拠はなかったとする第三者調査委員会の報告を受け、三浦弘行九段(42)に謝罪の意を表明するとともに、幹部の減給処分を発表した。同日記者会見した三浦九段は「元の状態に戻してほしい」と述べた。名誉回復の方法や出場停止処分中の補償を巡って双方が協議するが、主張に隔たりもありそうだ。

 谷川会長は会見で「三浦九段につらい思いをさせた。申し訳なかった」と述べた。連盟の処分は谷川会長、青野照市専務理事、島朗常務理事の3人を3カ月間、10分の3の減給とする。

 会長は、三浦九段の出場停止処分が解かれる来年1月から対局に復帰させる方針を示した。不正疑惑の根拠とされた離席について「事実と違う部分もあった」とした上で「電子機器への対応が遅れたことなど反省すべき点は多々ある」と述べた。

 連盟は、出場停止中に不戦敗となった救済策として、今期の成績に関係なく、来期も最高峰リーグのA級順位戦への残留を保証する異例の措置を決めた。

 三浦九段は「竜王戦に出られなかったのは本当に残念」と話したが、早期復帰にも意欲を示した。

 出場停止処分を「やむを得なかった」と判断した調査委の報告については、谷川会長が「妥当な判断だった」と評価する一方、三浦九段側は「極めて不当だ」と述べた。

 三浦九段は10月15日からの竜王戦7番勝負で渡辺明竜王への挑戦者に決まっていたが、12日に出場停止処分を受けた。

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2016年12月27日のニュース