「ニットの女王」仏服飾デザイナー、ソニア・リキエルさん死去

[ 2016年8月25日 19:40 ]

亡くなったソニア・リキエルさん(AP)

 「ニットの女王」と呼ばれたフランスを代表するファッションデザイナー、ソニア・リキエルさんが25日、晩年患っていたパーキンソン病の影響のため、パリの自宅で死去した。86歳。海外メディアが報じた。

 普段着だったニットをファッショナブルに変貌。「ニットの女王」の異名を取った。

 1930年、パリの東欧系家庭に生まれた。小売店の売り場係、ブティック経営などを経て、60年ごろから妊娠中の自らが着たいと考えた独自デザインのセーターなどが女性誌の紙面を飾るようになり、68年に自身の名を冠したブランド「ソニア・リキエル」を設立。初期のクライアントには女優ブリジット・バルドー(81)カトリーヌ・ドヌーヴ(72)オードリー・ヘプバーンらがいた。

 斬新で女性にとって着やすいデザインは「脱モード」とも呼ばれた。黒が基調のしま模様、前後を逆にしたようなデザインのセーターなどがパリジェンヌ(パリの女性)に好まれ「ニットの女王」「最もパリジェンヌらしいブランド」とも評された。

 2009年には、フランスの最高勲章レジオン・ドヌール勲章を授与された。12年には、15年前にパーキンソン病と診断されたことを明かしていた。

 多くの著作を発表し、ロバート・アルトマン監督の米映画「プレタポルテ」に出演するなど、多彩な活動を展開した。

続きを表示

2016年8月25日のニュース