NHK会長 一連不祥事を改めて謝罪「心からおわび」再発防止へ不退転

[ 2016年3月3日 15:32 ]

NHKの籾井勝人会長

 NHKの籾井勝人会長(72)が3日、東京・渋谷の同局で定例会見に出席。28日放送の同局「とっておきサンデー」(日曜前11・00)で子会社元社員による2億円着服問題や記者のタクシー券私的使用など、相次ぐ不祥事について視聴者に謝罪した件で改めて言及した。

 籾井会長は「アイテックの不祥事に対しては就中、6年間という長期にわたって行われ、見過ごされてきた。誠に申し訳なく思っています。視聴者には心からおわびします」と改めて謝罪。「管理体制に多くの課題があった。ちょっと言いづらいことではあるが、NHKからも非常勤の監査役、取締役を出しているが、監督、教育ができていないということも明らかになった」とNHK側の不備を認めつつ、「本体に法的責任はないと判断したが、受信料で運営されるNHKとして社会的責任は重いと認識している。不退転の決意で私が先頭に立って再発防止に取り組みたい」と再発防止への強い思いを語った。

 技術系の子会社NHKアイテックの社員2人は昨年10月までの6年間に架空発注などを繰り返し、懲戒解雇。指導監督上の責任があるとし、籾井会長ら全役員12人(うち2人は17日付退任)が報酬の一部を自主返納すると発表。籾井は番組で「大変申し訳ありませんでした。心からおわびいたします」と頭を下げ、謝罪。不祥事再発に「極めて残念です。私自身、悔しさでいっぱいです。その責任を深刻に受け止めています」とコメント。再発防止策には「出金管理の徹底」「支社の支払い審査を本社が行う新ルール」「常勤監査役へ外部人材の登用」などを挙げ、籾井会長は「経営責任は大変重いと受け止めています。改革案は確実に実行しなければ、意味がありません。親法人のNHKがしっかり指導・監督して参ります」と語った。

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2016年3月3日のニュース