大泉洋 変わらぬNACS愛 自身の受賞よりうれしい盟友“出世”

[ 2016年2月1日 09:30 ]

主演男優賞を受賞した大泉洋

 在京スポーツ紙の映画記者が選ぶ「第58回ブルーリボン賞」の選考結果が、先月27日に発表された。主演男優賞の「駆込み女と駆出し男」の大泉洋、主演女優賞の「ビリギャル」の有村架純ら、2015年に銀幕で輝いた俳優たちが揃った。

 普段は取材する側の記者が、運営のすべてを手掛ける映画賞。選考会に始まり、授賞式会場との打ち合わせ、紙面発表のための受賞者インタビュー取材と、通常の仕事の合間に行うことが山積みだ。記者という業務をする上ではあまり身近ではない「お金の管理」も考えなければならない。毎年この時期が来ると忙しく感じる。

 記者は受賞者インタビューで、大泉を取材した。そこでは、北海道学園大時代から活動を共にする劇団「TEAM NACS」に関する話がいくつか出た。東京進出後はバラバラで仕事をすることが多いが、NACSが土台としてあることに変わりはない。

 大泉はほかにもいくつかの映画賞で、主演男優賞の候補となっていた。だがいずれも受賞には至らず、今回も「ノミネートまでだろう」と思っていたという。だから受賞については「忘れてたぐらいだったので、ビックリした」と正直に明かした。

 それよりも喜んでいたのが、NACSのメンバーである安田顕が助演男優賞にノミネートされたこと。安田は現在のドラマ、映画界で、主演から脇役まで様々な役柄をこなし、重宝される存在だ。大泉は「すごい時代になったなと思った。安田と同時にノミネートされたことが嬉しかった」としみじみと語った。

 マネジャーからのメールで受賞を知った時も、NACSの戸次重幸が隣にいた。「メールを見て“うわぁっ!”て声が出ましたね。そしたら戸次くんが“なしたのよ?”って聞くので、“おっ、俺、ブルーリボン獲ったかも”って。戸次くんが“うお~、おめでとう”と言ってくれた」。学生時代から苦楽を共にしてきた僚友がいることが、ちょっとうらやましくなった。

 選考会は、例年1月上旬にスポニチなど7紙の記者が集まって開かれる。作品での演技はもちろんのこと、記者会見や舞台あいさつなどでの振る舞いも評価のひとつだ。大泉も取材現場では必ずと言っていいほど、面白い発言で笑わせてくれる1人。手に取ったメモを見ると、見出しになる言葉がある。記者を助けてくれるような存在だ。

 主演賞の男女の受賞者は、翌年の授賞式で司会を務めることになっている。コンビを組むことになる有村とは、次回主演作の「アイアムアヒーロー」で共演。息ピッタリの司会ぶりを見せてくれるはずだ。

 大泉は「私がやるとバラエティー番組とかワイドショーみたいになっちゃう。賞に傷をつけないようにしないと」と苦笑していたが、こちらとしては大いに盛り上げてもらいたいもの。浅野忠信、安藤サクラが司会を務める今年の授賞式は今月9日だが、早くも来年の大泉劇場が待ち遠しい。

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2016年2月1日のニュース