川島なお美さん闘病手記残す 夫と共著「カーテンコール」8日出版

[ 2015年12月2日 22:15 ]

9月に死去した川島なお美さん

 9月に54歳で死去した女優の川島なお美さんが、胆管がんを患いながらも前向きに生きた日々を手記に残していたことが2日、分かった。夫でパティシエの鎧塚俊彦さんとの共著「カーテンコール」として、新潮社から8日に出版される。

 鎧塚さんの前書きによると、同書は闘病記ではなく「同じくがんを患った方々への応援歌」。がんを「人生の糧となる試練」と受け止め、不安を持ちつつも女優として生きる希望を失わなかった川島さんの人柄を伝えている。

 川島さんが、肝臓の中の胆管に腫瘍があると知ったのは2013年8月。翌14年1月に手術を受け、同年3月に公表した。作家の林真理子さんの勧めもあり、経験を書きためていた。

 さまざまな医師を訪ねて受けたセカンドオピニオン、女優として舞台に立つには障害となる可能性があった手術への葛藤、自分を気遣い笑わせてくれた夫への感謝などがつづられている。

 手術を前に夫への手紙を書いた川島さんは、「自分にとって大切な存在、本当に愛している人、人生で何を大切に生きてきたか」などが「くっきり見えてきた」と明かした。

 1章から9章の「追記」と終章、後書きは鎧塚さんが執筆。他界する瞬間まで川島さんが生きることに固執し、「どれだけ長く生きたかではなく、どのように生きたか」の大切さを教えられたことなどを記している。

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2015年12月2日のニュース