鈴木亮平 イチローから刺激「世界で誰より深く考える役者に」

[ 2015年11月1日 10:00 ]

インタビューに答える鈴木亮平
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鈴木亮平インタビュー(下)

 「偽装」「改ざん」の文字がニュースに並ぶ昨今、俳優鈴木亮平(32)の体重コントロールは本当の話だ。得意の肉体改造で、31日に公開された映画「俺物語!!」(監督河合勇人)で演じる巨漢の高校生は「身長2メートル、体重120キロ」という設定。作品にリアリティーを出すため、甘いパンを食べまくってわずか40日で前作から30キロもの増量を成し遂げた。“日本のデニーロ”の鬼気迫る役作りへの思いを聞いた。

 俳優は少年時代からの夢だった。「動機ははっきりしないけれど、スクリーンの中の世界に入りたかった。いろんな役を偏らずにやりたいという思いがある」

 今作で演じる巨漢の高校生・猛男は、困っている人を全て助ける男の中の男。それでいて、恋愛慣れしておらず奥手。「僕も猛男のように思春期の頃、優しくしてくれる女の子を好きになる傾向があったんですよ」と、画面狭しと若々しい高校生のエネルギーを充満させるような演技を見せている。

 「演じることが本当に好き。だから苦労も苦労と思わない」。表現できる喜びを謳歌(おうか)しているように見える。

 東京外国語大卒で英検1級。外国の情報にも興味があり、知識も豊富。「海外の役者は普通にやっている」と自身の肉体改造を特別なこととは思っていない。最も刺激を受ける人物は米大リーグ、マーリンズのイチロー。「日々の努力に加え、誰よりも考えているのが分かる」という。「役作りは理詰め。考えすぎがダメなのかと思ったこともあったが、今は世界で誰より深く考える役者になりたい」。

 猛男の口癖は「好きだ!」。それは俳優・鈴木亮平の「演技、好きだ!」という叫びにも重なって聞こえてくる。

 ▼「俺物語!!」 硬派で豪傑な“男のかがみ”の猛男(鈴木)だが、いかつい見た目と不器用さで女子には縁がなかった。ある日、街でのいさかいを仲裁した際、助けた女子高生の凛子(永野芽郁)に一目ぼれしてしまう。しかし恋愛慣れしていない猛男は勘違いから、凛子は一緒にいたイケメンの親友、砂川(坂口健太郎)に気があると思い込んでしまう。落ち込みながらも、猛男は一肌脱ごうと決意する。

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