松本人志の“庶民感覚”「ワイドナショー」人気のワケ

[ 2015年8月16日 15:00 ]

「ダウンタウン」の松本人志

 ゴールデンタイムではない日曜の朝10時放送という時間帯ながら、ビートたけし(68)中居正広(42)長渕剛(58)ら、そうそうたるメンバーがゲストとして登場し、レギュラーコメンテーターは松本人志(51)という超豪華メンバーが出演するワイドショー番組「ワイドナショー」(フジテレビ)。芸能ゴシップから政治や社会問題まで幅広い話題を、松本独自の切り口で追及したり、難しいニュースもユーモアあふれる発想で分かりやすく解説したりと話題の番組だ。毎回、松本が言及した内容は、インターネットニュースで話題に上るなど影響力のある番組となっている。

 データニュース社(東京)が行っているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象3000人)によると、昨年7~8月と今年の同時期と比較して視聴者数は約42%増加、同時間帯トップの視聴者数を誇る人気ワイドショー「サンデー・ジャポン」(TBS)へ迫る勢いとなっている。この人気の秘密は何だろうか。

 「ワイドナショー」の今年1月からここまでの平均満足度は3・61(5段階評価)。高満足度の3・7に迫る数字で、「サンデー・ジャポン」が3・21、平日の人気ワイドショー「ミヤネ屋」が3・29と、ワイドショー番組としてはかなり高い。回によっては満足度4以上を記録するなど、視聴者の番組への期待を感じる。

 視聴者の回答を見ると「ニュースを芸人さんたちがコメントしているのは、距離が近いような感じがして、見ていて好感が持てる」(36歳・女性)「コメンテーターの意見が正直ベースで良かったです」(44歳・女性)「いつも本音で話すので面白いです」(62歳・女性)など、芸能人たちの普段聞くことができない本音が好評。松本のほかに2~3人のコメントを一人一人しっかり拾い、深く掘り下げられるという点が好調の要因の一つと言えそうだ。

 「松本さんの発言が一番一般庶民に近いと思う」(57歳・女性)という意見もあり、目線が同じという共感性が、視聴者をして番組をより近いものに感じ、日曜午前という比較的のんびりとした時間にチャンネルを合わせるという行動に自然となっている。

 それぞれが自由に意見を言い、独自の見解を持つことが恥ずかしくない時代になったが、その一方でどこかで誰かと共感したいという願望がある。松本のような大きな発信力を持つ人物の意見と自分の考えは近いのか、そうでないのか。なんとなく気になるのである。

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2015年8月16日のニュース