武井咲 OL版半沢直樹で新境地「テメェ、五寸釘ぶちこむぞ!」

[ 2015年6月30日 10:00 ]

テレビ朝日「エイジハラスメント」でOL役を演じる武井咲

 武井咲(21)がブチ切れる。清楚(せいそ)で大人びたイメージから一転、テレビ朝日の主演ドラマ「エイジハラスメント」(7月9日スタート、木曜後9・00)で演じるOLは、会社内のハラスメント(嫌がらせ)に立ち向かい、「テメェ、五寸釘(くぎ)ぶちこむぞ!」が決めぜりふの反逆のヒロイン。感情をあらわにする役で新境地を開く、武井の素顔をのぞいた。

 顔立ちも雰囲気も年齢以上に大人びており、質問に適当な返事をせず、意図をしっかり確認するなど肝が据わっている。群れて騷ぐよりは、孤高でクールなイメージ。今回演じるOLも同僚のランチや会合の誘いを断る人物。「私も同じ状況だったら断っちゃいます。一人でいたいので」とキッパリ。現場でもセリフを覚えるため“一人ランチ派”だといい「台本を読んで、私もそうするなと思うことがたくさんある。人とあまり打ち解けられなかったり、人間関係で凄く共通する部分があります」と明かす。

 一方、ドラマの衣装である水色の制服に白いリボン付きのブラウス姿については「コップのフチ子ちゃん的ですよね」と、OLふうフィギュアを引き合いに冗談で場を和ませる。ちょうど1年前にインタビューした時よりも、はじけるような笑顔が多く表情が柔らかい。これまで実年齢よりも4、5歳上の役が多かったが、今回演じるのは22歳。実年齢が役に追いつき、「大人っぽくしようと思わず等身大でいられるようになりました」と肩の力が抜けている。

 旧態依然とした一流商社にはびこるハラスメントと闘う新人OL、吉井英美里役。総務部に配属され、若さと美貌でクライアントの接待などには重用されるが、まっとうな仕事を与えられずエイジハラスメント(年齢差別)に遭う。最近も日本航空の客室乗務員がマタニティーハラスメントを訴えるなど、企業内のハラスメントがニュースをにぎわせ、ドラマでもさまざまなケースを取り上げる。

 見どころは、堪忍袋の緒が切れた英美里が上司に向かって叫ぶ「テメェ、五寸釘ぶちこむぞ!」。同局の「お天気お姉さん」(13年)、「ゼロの真実~監察医・松本真央~」(14年)で演じてきた謎めいた役とは正反対で、感情をむき出しにする。内山聖子ゼネラルプロデューサーは「本人はまだ21歳なのに自分の意見を持っていて、プロデューサーや監督に“私はこうしたい”“動きはこうしたほうが伝わる”と主張する。今回は反骨精神が強い武井咲の本性を見せたい」と説明。決めぜりふは、原作者で脚本も手掛ける内館牧子さんがドラマ用に考案。内山さんは「“OL版半沢直樹”になってくれたらいい」と期待を込める。

 武井も「強烈なセリフ。見ている人がスカッとしてくれたらうれしい」と意気込む。私生活でもブチ切れることはあり「ためにためて爆発するタイプ」という。クールビューティーは何に怒るのか。「ナイショです。最近は全然ないですよ」とおちゃめな笑みを見せた。

 ドラマのキャッチフレーズは「きょうから会社と闘います。」。いま自身が闘っているのは「睡魔」だ。オフィス街での収録は通勤時間帯の前に行うため、早朝に起きて午前6時半には現場入りする。「早いなあと思うけど、頑張ります」と好演を誓った。

 ◆武井 咲(たけい・えみ)1993年(平5)12月25日、名古屋市出身の21歳。06年に第11回全日本国民的美少女コンテストでモデル部門賞とマルチメディア賞をダブル受賞し芸能界入り。09年にフジテレビのドラマ「オトメン(乙男)」で女優デビュー。主な出演作は日本テレビ「戦力外捜査官」、映画「クローバー」など。1メートル63、血液型A。

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