バンド仲間が加瀬さんへの思い語る 島英二「穏やかな顔だった」

[ 2015年4月23日 14:41 ]

加瀬邦彦さん急死について囲み取材を行ったワイルワンズのメンバー(左から)島英二、鳥塚しげき、植田芳暁

 「加瀬邦彦&ザ・ワイルドワンズ」リーダーで音楽プロデューサーの加瀬邦彦さん(享年74)が20日に亡くなったことを受け、バンドのメンバーが23日、東京・銀座の加瀬さんが経営するケネディハウス銀座で会見を行い、加瀬さんへの思いを語った。

 訃報は21日の夜、マネージャーから連絡で知ったという3人。知らせを聞いた瞬間を振り返り、鳥塚しげき(68)は「ただびっくりして…何も考えられない状態だった」、島英二(67)は「すべてが真っ白になった」、植田芳暁(67)は「言葉は出ないですね。思考が一回止まってしまった」と言葉をつまらせた。

 4人で最後に会ったのは昨年3月。コンサートの楽屋で加瀬さんから病気について話があり、その2日後、4人そろって食事したのが最後だったという。唯一、直前まで会っていたという島は亡くなるわずか5日前の15日に加瀬さんの自宅を訪問。3、40分程度話をしたといい、「明るくて、元気だった。おみやげのケーキもつまんだり、一緒にお茶を飲んだ。(下咽頭がんの手術の影響で)お話するのは苦しかったけど、僕でもわかるようになってきていて、にこやかだった。最近はメールの返事も早くて、元気だなと思っていた」というが、「今思うと、遠くを見つめていたりすることもあった」とも。

 自ら命を断ってしまったことに、植田は「心のうちは本人にしかわからないですが、49年間やってきたので、体調面がすぐれなかったのと、精神的に不安定になっちゃったのと、思いつめてしまったのかなという想像だけはできる」。鳥塚も「焦りはあったのかも」と故人の気持ちを慮った。

 22日に行われた納棺はそろって出席。「ありがとうございました」という思いを伝えたという3人。「とっても穏やかな顔だった」(島)だったといい、植田は「加瀬さんが一番やんちゃだったのかもしれない。急ななくなり方で、本当にショックでしたけど、加瀬邦彦らしかったのかなと」と話した。

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2015年4月23日のニュース