押切もえ「小説新潮」で異例の文芸誌デビュー 編集長も筆力絶賛

[ 2014年12月22日 05:30 ]

小説第2弾を発表する押切もえ

 モデルで作家としても活動する押切もえ(34)が文芸雑誌デビューを飾る。22日に発売される「小説新潮」1月号で、自身2作目となる小説「抱擁とハンカチーフ」を発表。林真理子さんや角田光代さん、筒井康隆氏ら日本を代表する小説家の作品と並んで掲載される。

 昨年夏に売れないモデルが主人公の長編小説「浅き夢見し」(小学館)でデビュー。これを高く評価した編集部がアプローチ。プロの小説家が作品発表の場とする老舗文芸雑誌に登場することが決まった。

 1947年創刊の「小説新潮」で芸能人の小説が発表されるのは異例。過去に故森繁久弥さんが語りを務めた「大遺言書」や、黒柳徹子(81)のエッセーが掲載されたことはある。押切は「著名な作家さんたちの作品が並ぶ“小説新潮”の中に自分の小説が掲載されるなんてうれしくて胸がいっぱいです」と感激。「たくさんの方に読んでいただければ幸いです」と話している。

 新作は400字詰めの原稿80枚の短編で、自分の才能に疑問を抱く41歳の女性画家が主人公。前夫である人気画家や、16歳の娘、8歳下の青年との関係に悩みながら、新たな絵の創作に取り組んでいく姿が描かれる。今作を皮切りに「夢と現実の間で?藤する女性に寄り添う」ことをテーマにした連作小説を同誌で発表していく意向という。

 担当編集者は「主人公は、押切さんとは年齢も境遇も違う女性なのに、その心理や悩み、成長を具体的なエピソードで語り切って、見事に小説として完成させました。人物造形や物語の構成の巧みさは、小説新潮の編集長が舌を巻いたほど」と筆力を絶賛している。

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