志茂田景樹氏 大輔のゴースト曲選択に「拍手送りたい」

[ 2014年2月11日 17:29 ]

作家の志茂田景樹氏

 作家の志茂田景樹氏(73)が11日、自身のブログを更新。ソチ五輪日本代表のフィギュアスケート男子の高橋大輔(27=関大大学院)がSP曲に使用する「ヴァイオリンのためのソナチネ」が作曲者とされた佐村河内守氏(50)ではなく、ゴーストライターの作品だったことにこだわらず、あくまでも作品を評価して使用を決めたことを「正しい」と評価し「氷上の天才芸術家高橋大輔の誕生に、僕は拍手を送りたい」と絶賛している。

 志茂田氏は「高橋大輔選手が佐村河内事件に動揺を見せず、『ヴァイオリンのためのソナチネ』を、そのままショートプログラムに使用する、と明言したのは正しい」と持論を展開した。

 そして、フィギュアスケートは「曲を借りて自らの体で表現を行う芸術」だとし「選手が入魂の演技を行い、初めて芸術になる」と続けた。さらにこの曲で練習を繰り返した高橋が「自分の演技に画龍点睛(てんせい)を欠くように、1点足りないものを感じとっていたかもしれない」。

 そこに湧いたのが代作騒動だったのではないかと志茂田は考え「まったく寝耳に水だったこの混乱を表現し、それを乗り越えて壮麗に輝く終盤に持っていく、混乱という点を入れ、画龍は本物の臥龍(がりゅう)として立ち上がり、壮麗で雄々しい昇龍になる」と作家的な推理をして見せた。最期は高橋の芸術的な演技を想像し「金メダルはただの結果だ、氷上の天才芸術家高橋大輔の誕生に、僕は拍手を送りたい」とエールを送っている。

 高橋大輔はソチに到着した10日にゴースト問題について、初めて口を開き「正直、ビックリしかしていない。でも曲を選んだ時には背景を知らなかった。曲はいい。作った人が誰だろうと、どういう形だろうと。素晴らしい演技をするだけ」と語っていた。

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2014年2月11日のニュース