山崎豊子さん偲ぶ会 渡辺謙「矜持を抱いて俳優人生歩む」

[ 2013年11月28日 05:30 ]

山崎豊子さんをしのぶ会で献花し、思い出を語る渡辺謙

 今年9月に88歳で死去した作家の山崎豊子さんを偲(しの)ぶ会が27日、東京都千代田区の東京会館で行われた。

 山崎さんの原作ドラマに出演した俳優の北大路欣也(70)、渡辺謙(54)のほか、ゆかりの編集者ら約200人が白いカーネーションを献花した。遺影は99年に「沈まぬ太陽」刊行記念サイン会の際に撮影され、本人もお気に入りの写真。会場には眼鏡や万年筆などの愛用品や、直筆の原稿などが飾られたほか、仲代達矢(80)と上川隆也(48)のメッセージも読み上げられた。

 「不毛地帯」「華麗なる一族」などの山崎作品に出演した北大路は「人間は生かされているという鋭い強烈な波動を作品から受ける。役を通じてそれを体験させていただいた。役者冥利(みょうり)に尽きる役を演じさせていただいた」と感謝の意を述べた。

 映画「沈まぬ太陽」に主演した渡辺は「お目にかかったのは1度だけ。“次もまたやってね”と声をかけていただき、それがまだ僕の背中に残っている。先生の作品に出られたのは大きな道しるべ。(セリフに出てくる)矜持(きょうじ)を心に抱いて俳優人生を歩いていきたい」と語った。

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