佐藤浩市 父に複雑な思いも「間にあったのは役者という言葉だけ」

[ 2013年4月15日 14:54 ]

ドラマ「怪物」制作発表記者会見で、気丈に父・三国連太郎さんについて話す佐藤浩市

 俳優の佐藤浩市(52)が15日、都内で行われた読売テレビ開局55年記念ドラマ「怪物」(今夏放送予定)の制作発表記者会見に出席。前日14日、父で俳優の三国連太郎さんが急性心不全のため入院していた都内の病院で亡くなったことを受けて沈痛な面持ちでコメントした。

 佐藤が幼少の頃、両親が離婚。長年、確執があった親子関係には複雑な思いをのぞかせた。佐藤は父親としての存在について聞かれると「ひどいよそりゃ」と苦笑い。同じ道を歩んだ後も「おまえ」「あなた」とあえて距離を保ち呼び合っていたという。

 「世間一般論としての親子としての会話はできない。僕と彼の間にあったのは役者という言葉だけ」。佐藤はこう話すと「世間の人に分かるように説明してくれと言われても無理」と強調した。

 しかし、役者としては三国さんの生き方に敬意を示した。佐藤は、戒名を求めず「三国連太郎」のままこの世を去ったことに、「役者として生きた。孤高さを自分の中に守りながら芝居に関わってきた。それは親父の死に顔を見て感じた」。三国さんを「親父」と呼ぶことで、言葉に実感を込めた。

 三国さんも佐藤の出演作は見ていたという。親子の思い出には役者を志すことを伝えた早稲田駅のホームを挙げ、「三国は『そうか』とひと言行って電車に乗って行った。その場面を一番、思い出す」と話した。

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2013年4月15日のニュース