三国さんに本気で殴られた…有馬稲子「名優がいなくなり残念」

[ 2013年4月15日 12:16 ]

三国連太郎さん死去

 ▼女優・有馬稲子の話 映画「夜の鼓」(1958年)で共演したとき、三国さんから殴られるシーンがありました。三国さんは本気で私を殴り、夢中になると前後分からなくなっていました。晩年は穏やかな役も演じられましたが、若いころはシャープで怖かった。日本の名優の一人がいなくなって本当に残念です。

 ▼俳優・仲代達矢の話 小林正樹監督の「切腹」などで共演して、当時は随分演技論をたたかわせました。役者同士がそういうふうに研磨し合った時代でした。三国さんは演技にしても生き方にしても個性が強く、演じるということを突き詰めてこられた。とても尊敬する方でした。日本映画にとって大事な俳優がまた一人亡くなられた。残念で仕方ありません。

 ▼「美味しんぼ」など三国さんの出演映画を手掛けた森崎東監督の話 ちょっと構えた独特の感性で、ふとした拍子に驚くような演技をなさった。それを見逃さず、すくい取らないといけないので、監督としては、油断のならない人でした。他の俳優にないものをたくさん持っており、演技をして違う人間になり変わるのがお好きだったと思う。存在感が大きく、重い人でした。

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2013年4月15日のニュース