AKB岩田華怜 被災地の声集める…14日NHK特番

[ 2012年10月6日 06:00 ]

NHKの特番で岩手県釜石市の仮設の小学校を被災者とともに訪れたAKB48の岩田華怜(右)

 AKB48の岩田華怜(かれん、14)がNHK「カレンの復興カレンダースペシャル」(14日前10・05)で、被災地の今を伝える。仙台市出身で避難生活の経験があり、8月から被災者のブログを紹介する1分間番組「明日へ1min カレンの復興カレンダー」(月曜後7・56)のナビゲーターを担当。今回は48分間の特別版で現地取材を行い、「被災者のリアルに注目してほしい」と訴えている。

 岩田が訪れたのは、岩手県釜石市と宮城県名取市閖上(ゆりあげ)。津波の爪痕が強く残る場所だ。

 その風景の中で、そこに住む被災者と自身も被災した岩田が、本音の交流を展開するドキュメンタリーになっている。

 釜石では、復興にはまだ遠い町並みが見渡せる高台に上り、来年春に就職する高校3年の女子生徒と対面。都会に憧れていたが、震災後に「小さいことでも、ふるさとのために私が何かできれば」と進路を変え、地元・釜石で就職することを決意したという話を聞く。

 岩田は今年4月、最年少で正規メンバーへ昇格したAKB48の成長株。そんな岩田の本当の気持ちも被災者によって引き出されていく。

 仙台市の自宅が地震の揺れで大きな被害を受け、祖父母の家などに避難した。女子高生に「なぜふるさと(に残る決断)ではなく、AKBを目指したの?」と聞かれ、一度は夢を諦めようかと思ったこと、母親に「AKBに入った方がもっと大きな力でふるさとに貢献できるんじゃないの」と後押しされて、研究生の最終オーディションに向かったことなどを明かした。

 多くの家屋が流された場所を涙をこぼしながら歩き、「歌ったり踊ったりすることが、正解なのかなっていつも悩んでるんです」と打ち明けるシーンもある。そんな岩田に被災者たちも現在の抱える思いを打ち明けていく。

 取材を終えた岩田は「1分1秒を大切にかみしめながら毎日を生きている、生きなければならない被災者の方々のリアルに注目していただければと思います」と話している。

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