[ 2010年8月11日 06:00 ]

小澤征爾と密接な関係にあるサイトウ・キネン・オーケストラ。

 闘病期間中、今秋に予定されていたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との日本公演や大みそか恒例のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のジルヴェスター・コンサートなど海外の予定をすべてキャンセル。今後の活動について「(総監督を務める)サイトウ・キネンなど自分が大きな責任を負っているものを優先して、自分のペースでやっていきたい」との意向を示した。サイトウ・キネン・フェスティバル以降、差し当たっては今年12月にニューヨークのカーネギーホールで予定されている、日本文化と芸術を紹介する「Japan NYC」にサイトウ・キネン・オーケストラを率いて参加することを決めているという。この芸術祭も小澤自身が芸術監督を務めるイベント。さらに関係の深い新日本フィルハーモニー交響楽団や水戸室内管弦楽団の指揮台にも時期を見ながら順次復帰していく方針だ。

 円熟の境地に向けて新たな第一歩を踏み出す小澤征爾の今後に大いに期待したい。

続きを表示

2010年8月11日のニュース