涙の酒井被告「薬物に自分の弱さで負けた」

[ 2009年9月18日 06:00 ]

謝罪会見中、涙を流す酒井法子被告

 覚せい剤取締法違反(所持、使用)の罪で起訴された女優の酒井法子被告(38)が17日午後4時30分、8月8日に逮捕されてから40日ぶりに保釈された。弁護士が500万円の保釈保証金のうち未納分250万円を納付。酒井被告は「これまで酒井法子を応援してくださった皆さま、本当にこのたびは申し訳ありませんでした」と謝罪した。同日午後6時30分からは東京・千代田区の如水会館で記者会見。涙ながらに更生を誓った。会見後はメンタル面の治療のために都内の病院に入院した。

 明らかに表情が曇った。元所属事務所サンミュージックの相澤正久副社長(60)が「元弊社の所属タレント」と言った時だ。さらに元所属レコード会社ビクターエンタテインメントの三枝照夫会長が「契約解除」と言うと、大粒の涙がほおを伝い唇を真一文字に結び悔しさをにじませた。
 「一社会人として人として、決して手を出してはいけない薬物というものに自分の弱さゆえに負け、世間の皆さまを騒がし、多くの皆さまにご迷惑をおかけしました」
 こう自らのふがいなさをわびたが、この表情からは長年活躍してきた“看板タレント”としてのプライドも見えた。人気脚本家との交際をきっかけにサンミュージックの他のタレントにもドラマ出演の機会をもたらすなど貢献してきた。拘置中に「契約解除」は伝えられていたとはいえ、あらためて目の前で“解雇通告”を突き付けられ内心穏やかではなかったのだろう。警視庁東京湾岸署から出てきた時の吹っ切れた笑顔とは、まるで違う表情だった。事実、拘置中に解雇を聞いた時は「ひどく動揺していた」(関係者)という。
 酒井被告が自ら望んで開いた記者会見だった。芸能界の会見では異例といえる報道陣502人が集まった。しかし、質問には応じず、拘置中に書いた自筆のメモを一方的に約3分半にわたって読み続けた。薬物に手を染めたきっかけや逃亡劇などについては触れることなく、「まずは悔い改め、2度とこのような事件に手を染めることのないよう一生の約束として固く誓います」などと謝罪と更生の意思を表明した。
 会見の2時間前、保釈された酒井被告は東京湾岸署の正面に姿を見せた。ファンから「のりピー!」と声を掛けられた時は笑顔で返す余裕も見せた。謝罪して約5秒間深々と頭を下げたが、取材陣の「息子さんに一言」などの呼びかけには応じなかった。
 起訴状によると、酒井被告は8月3日、東京・南青山の自宅マンションで覚せい剤0・008グラムを隠し持っていたとされる。また7月30日ごろ、鹿児島・奄美大島のホテルで覚せい剤若干量を火であぶって吸ったとされる。高相被告は前日16日に保釈されたが、捜査関係者によると2人は保釈の条件として、弁護士を介さずに会うことを禁じられている。

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2009年9月18日のニュース