歌舞伎座が29階建てビルに 13年完成目指す

[ 2009年1月28日 12:59 ]

高層ビルへの建て替え計画が明らかになった東京・銀座の「歌舞伎座」

 老朽化のため建て替えの決まっている東京・銀座の歌舞伎座の新しい建物が、劇場とオフィスを併せ持つ29階建ての高層ビルになることが28日、興行を運営する松竹が東京都に提出した都市計画の素案で明らかになった。来年10月に着工し、2013年3月の完成を目指すとしている。

 素案によると、新しい歌舞伎座は高さ150メートルで地上29階、地下4階のビル。1―4階の劇場部分は総床面積約1万8600平方メートル。現在の、曲線を生かした唐破風の屋根を持つ桃山風のデザインを残した外観になる。
 劇場の4階には劇場内の様子が見られる「歌舞伎ギャラリー」が設けられて一般に開放されるほか、5階には屋上庭園が作られる。また建物内で市民参加のアカデミーを開き、歌舞伎の人材育成にあたる。
 劇場はバリアフリー化され、現在の建物の一部建材を再利用する予定だという。
 歌舞伎座は1889年に開場したが戦災などで建て替え。現在の劇場は1951年にオープンした。既に今月から来年4月まで建て替え前の「さよなら公演」を行っている。松竹は計画の概要を今月公表する予定だったが、経済不況の影響などを理由に発表を延期している。

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2009年1月28日のニュース