15回のありがとう あゆ涙のツアー完走

[ 2008年6月30日 06:00 ]

デビュー10周年記念ツアー最終公演の浜崎あゆみ

 浜崎あゆみ(29)のデビュー10周年記念ツアー最終公演が29日、東京・国立代々木競技場第1体育館で開かれた。昨年末に左耳が聞こえなくなり、ツアー中ものどを痛めるなど満身創痍(い)での“完走”。秋にはアジアツアーを行う。

 記念ツアーの最後を締めくくったのは「MY ALL」。今年元日発売のアルバム「GUILTY」に収録されたラブソング。Tシャツ姿で「どんな私も愛し、支えてくれたみんなにささげます」とラストソングに選んだ思いを明かした。

 ♪楽しいこと嬉(うれ)しいことばかりだったとは正直言えないけど いつでもひとりじゃなかったから…の歌詞は、傷だらけで疾走してきた10年、ずっと支えてくれたファンへの感謝の思いそのものだった。

 最後は感極まって大粒の涙をこぼしながらの熱唱。歌い終えると、左手を胸に当て、総立ちの歓声と拍手に「本当にありがとう!」とあいさつ。会場中央から左右の端まで往復で計170メートル近くを走りながら、1万2000人の観客全員に届くように計15回も「どうもありがとう。また会おうね」と呼び掛けた。その姿を、客席にいた後輩の倖田來未(25)と後藤真希(22)もじっと見つめていた。

 左耳の突発性難聴を抱え、一時はエイベックスの売り上げの約40%を1人で稼ぐなど多大なプレッシャーを背負いながらの“傷だらけの10年”を象徴するようなツアー。昨年末に体調を著しく崩し、左耳は全く聞こえなくなった。そのままツアーに突入し、中盤には風邪でのどを痛め、思うように声が出なくなった。そして、最終公演前日の28日にはブログで「姉貴」と慕った知人の女性を昨年秋に亡くしたことを明かした。

 9月からはアジアツアーが待っている。客席への別れの言葉は「みんなにもらったたくさんのパワーはアジアツアーへの力になる!」。右手で涙をぬぐうと自信に満ちた笑顔がはじけた。

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2008年6月30日のニュース