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田中亮明、入江に続く! 男子フライ級日本勢61年ぶりメダル確定 「酸欠で…心臓破裂しそう」

[ 2021年8月4日 05:30 ]

東京五輪第12日 ボクシング男子フライ級準々決勝   田中亮明 判定 マルティネスリバス ( 2021年8月3日    両国国技館 )

<東京五輪 ボクシング 男子フライ級準々決勝>勝利を収めるも車椅子に乗って退場する田中亮明(撮影・北條 貴史)
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 勝利のコールと同時に膝から崩れ落ちた。リオ五輪ライトフライ級の銀メダリストを下し、フライ級では1960年ローマ大会の田辺清以来、日本勢61年ぶりのメダルが確定。田中は「本当は叫んでやろうと思ったんですけど、酸欠で…心臓破裂しそうでした」と激闘を振り返った。

 序盤から積極的に前に出た。1回は被弾も多く、マルティネスリバスに先手を許したが、「相手は気持ちが強かった。でも、僕はもっと気持ちが強い。そこで負けられない」。2回以降は防御面を修正、3回は得意のカウンターも決まり逆転勝利。3戦連続でリオのメダリストを撃破した。

 2歳下の弟・恒成とともに幼少期から空手をはじめ、中学でボクシングに転向。弟はプロに進んで世界最速タイの12戦目で3階級制覇を達成。自身はアマチュアで世界一を目指す道を選んだが、16年のリオ五輪では代表落選の悔しさを味わった。この1年は弟にも助言を求めてフィジカル面を強化し、好戦的なスタイルに変え、好結果につなげた。

 目指す金メダルまであと2勝。男子最後のとりでは「今まで弟の七光で目立たせてもらった部分もあるけど、本番に強いと自分が一番知っていた。あと2試合、全力で戦って僕の格好良い姿を見てもらいたい」と力強かった。

 ◇田中 亮明(たなか・りょうめい)1993年(平5)10月13日生まれ、岐阜県多治見市出身の27歳。5歳で空手を始め、07年に本格的にボクシングへ転向。中京高では井上尚弥(当時新磯高)に4戦全敗も3年時にフライ級で国体を初制覇し、ライトフライ級も含めて4連覇。全日本選手間は3度優勝。駒大を卒業後、中京高の教員に。弟・恒成は元世界3階級制覇のプロボクサー、フィギュアスケートの横井ゆは菜はいとこ。身長1メートル70の左ボクサー。

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2021年8月4日のニュース