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入江聖奈 小2から指導した伊田会長仕込みの「でんでん太鼓」パンチ

[ 2021年8月4日 05:30 ]

東京五輪第12日 ボクシング女子フェザー級決勝   入江聖奈 判定 ネスティー・ペテシオ ( 2021年8月3日    両国国技館 )

女子フェザー級決勝、パンチを当てる入江聖奈(右)=撮影・小海途 良幹
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 試合後、入江から金メダルを首にかけてもらった日本ボクシング連盟の伊田武志女子強化委員長は「本当に重みを感じた」と感激した。鳥取県米子市のシュガーナックルジムの会長として、入江が入門してきた小2の時から指導。パンチを「でんでん太鼓」に例え、力より体の回転を生かした打ち方を教わった入江は「全てのパンチが会長仕込み」と感謝する。13年間の付き合いで「いい意味でも悪い意味でも自分をさらけだせる」存在だ。

 そんな師弟の間に亀裂が入りかけたのは、五輪予選を控えた昨年1月のカザフスタン合宿。練習内容の悪さを指摘された入江が反論し、20分以上の口げんかで「ボクシングの方向性の違い」に発展した。だが「おまえの武器はプレッシャー。そこだけは見失うな」との伊田会長の訴えを、予選を勝ち抜いた瞬間に理解したという。「なんだかんだ優しい。自分に合わせてくれるからここまでやってこられた」。教えを実践しての金メダルを、師匠は「作戦通り。詰め将棋のように、一手一手しっかり戦ってくれた」と称賛した。

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2021年8月4日のニュース