【大学スポーツ】明大スポーツ新聞部

明治大学【対法大2回戦】逢澤と高瀬がアベック本塁打 法大撃破で春のリベンジ果たす

[ 2017年9月21日 07:30 ]

対法大2回戦   明大9―4法大 ( 2017年9月18日    神宮 )

切れ味抜群のフォークを投げる水野(C)明大スポーツ新聞部
Photo By 提供写真

 法大の追撃を振り切り勝ち点を奪った。1−2で迎えた5回。渡辺佳明内野手(政経3=横浜)の左中間を破る適時二塁打で逆転に成功すると、続く逢澤崚介外野手(文3=関西)と高瀬雄大内野手(営3=長崎西)のアベック本塁打で一挙5点を奪う。さらに9回にも3点の追加点で法大を突き離した。投げては水野匡貴投手(農4=静岡)が6回途中3失点と試合を作る粘投。6回には2点差まで攻められるも5人の投手リレーでリードを守り9−4。春の屈辱を晴らす2連勝で王座奪還へ歩みを進めた。

 気持ちの乗ったフォークボールがバットの空を切る。昨季の早大1回戦以来となる神宮のマウンドに上った先発の水野。「失投が多かった」と初回には毛利(法大)から先制本塁打、2回にはスクイズで追加点を許すなど万全な立ち上がりではなかった。3回にも無死2塁のピンチを背負う。しかし威力のある直球とキレ味抜群のフォークを駆使し3、4番を抑える。最後も渾身(こんしん)のフォークボールで三振を奪い、追加点を与えない気迫の投球を見せた。最後は右足をつり降板となったが、4回以降は安打も許さず5 回1/3を投げ8奪三振と先発の役割を果たした。春の登板数は2回とチームに貢献できず悔しいシーズンとなった水野。低めに質の良い球を投げるためリーグ戦後はスクワットを行い徹底的に下半身の強化に取り組んだ。「絶対抑えてやろうという気持ちだった」と法大クリーンアップを抑えた3回裏の投球はまさにラストシーズンへの覚悟、その物だった。

 好機での勝負強さが光った。3回に越智達矢外野手(営3=丹原)の犠飛で1点を返し迎えた5回。無死1、3塁の逆転の好機を作り打席には渡辺佳明内野手(政経3=横浜)。下投げ・長谷川(法大)の直球を引き付けはじき返した打球はぐんぐん伸びていき左中間を破る2点適時二塁打に。3−2と逆転に成功した。ユニバーシアードで共に戦った楠本(東北福祉大)の助言を元に夏に大きくフォームを変えた渡辺佳。「鋭いライナー性の打球が多くなった」とフォーム改善を経て得た調子の良さを逆転の一打で体現した。しかしここで終わらないのが今季の強さ。続く逢澤は体の開きを空き日で修正。逆方向意識のスイングは左越え2点本塁打を生んだ。さらに6番高瀬も法大を突き離す2試合連続本塁打。この回一挙5点を奪った。最終回にも2本の適時打で3点を追加し「一つの試合の中で気が緩むことなく最後まで戦えている」(中野速人主将・法4=桐光学園)とビックイニングを含む3回の猛攻は明大の勝利を確実にたぐりよせた。

 次戦は空き週を挟み春の覇者・立大戦を迎える。ここまで2カード連続で勝ち点を挙げた明大。特に打線は5試合連続2桁安打を記録し、チーム打率は3割を超えるなど好調を維持している。しかし勝負はここからだ。春季リーグ戦では4連勝で迎えた3カード目を転機に勝ち点から遠ざかり12年ぶりの5位となった。「春の借りは絶対に返す」(中野)と今の勢いを殺すことなく、日本一をつかんだ立大を破り優勝へのレールを突き進む。[明大スポーツ新聞部・坂田和徳]

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る

明大スポーツ新聞部 公式ホームページ