【大学スポーツ】明大スポーツ新聞部

明治大学【対東大2回戦】投打とも本領発揮で大勝

[ 2017年4月10日 06:30 ]

対東大2回戦   明治13―0東大 ( 2017年4月9日    神宮 )

リーグ戦初安打が先制弾となった山本(C)明大スポーツ新聞部
Photo By 提供写真

 投打ともに本領発揮し東大に大勝だ。2回に先頭打者の山本恵汰外野手(文3=愛工大名電)が放った本塁打を皮切りに4点を挙げると3回にも一挙に9得点を奪った。投げては先発の水野匡貴投手(農4=静岡)が5回を3安打無失点と好投。後を受けた4人の投手が1回ずつを投げ、点を与えず東大打線を完全に封じ込めた。終わってみれば13―0と大差で勝利し、今季最初の勝ち点を獲得した。

 会心の一撃で口火を切った。2回、先頭打者の山本は3球目の内角に入ってくる緩い変化球にタイミングを合わせてたたくと、打球は左翼席のポール際へ。ダイヤモンドを一周すると、応援席から校歌が鳴り響く中ゆっくりとホームイン。「狙って打ちにいった」という一振りは球場を沸かせる予想外の一発に。自身にとっての公式戦初安打をオープン戦も含めて大学生活初の本塁打で飾った。その後の打席でも二塁打を2本放ち、3安打8塁打5打点と大活躍。レギュラー定着への猛アピールとなった。山本のリーグ戦経験は昨季まででわずか2打席。選手層の厚いチームの中で「チャンスがつかめるように」と地道に鍛錬を積んだ。昨年の新人戦では4番も務めるなど、徐々に頭角を現していた。右打者と長距離砲の少ないチームの状況下で山本のブレークは今後のチームに大きな影響を与えそうだ。

 3回にも再びビッグイニングが訪れた。先頭の越智達矢外野手(営3=丹原)が内野安打で出塁すると、山本、吉田有輝内野手(商3=履正社)の連打などで畳み掛け、その後相手のミスも絡めて打者14人、8安打の猛攻で9点を獲得。13点差と東大を完全に突き放し、一気に試合を決めた。

 本来の実力を見せて試合をつくった。この日の先発は水野。課題の立ち上がりは先頭の宇佐美(東大)にいきなり四球を与えたが、その後3人を打ち取り初回を終える。2回にも楠田、三鍋と連打を浴び無死一、二塁とされるも140キロ前後の直球を軸にその後の3人に出塁を許さず。無失点で切り抜けた。味方の援護をもらった3回以降は「すごく楽に投げることができた」と直球、変化球ともに要所でコースに決める気迫の投球を見せ、打たれたのは内野安打1本のみ。先発として5回を投げ抜き、試合を後続に託した。

 小刻みな継投で0点に抑えた。6回以降、高橋裕也投手(総合3=向上)、石毛力斗投手(文1=高崎健康福祉大高崎)、三輪昴平投手(国際3=日大三)、庭田草志投手(商4=松戸国際)が1回ごとに登板。出塁を許したのは2人、終始無失点とそれぞれが奮闘し、零封リレーを完成させた。絶対的なエースがいない今季の明大。総力戦が増えることが予想される。左右ともに分厚い投手層を生かし、次戦以降も盤石の試合運びをしたい。

 開幕カードを連勝で終え、チームの調子は良好。投打とも課題は残るが、上々の滑り出しだ。オープン戦で途切れがちだった打線にもつながりが見られた。空き週を挟んだ次戦の相手は、第1週の法大戦で明大と同じく勝ち点を収めた早大。大竹、小島など左投手が多く、左打者中心の明大にとって厄介な相手となる。「強い闘争心を出して頑張りたい」(中野速人主将・法4=桐光学園)。昨年唯一勝ち点を奪われた相手を破り、優勝へと駒を進めたい。[明大スポーツ新聞部・曽布川昌也]

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る

明大スポーツ新聞部 公式ホームページ