【26年版球界新士録(2)阪神5位・能登嵩都投手】「痛み」乗り越えたイースタンL3冠右腕

[ 2026年1月15日 05:15 ]

キャッチボールで調整する能登
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 プロへの道は、想像以上に険しかった。旭川大高では3年夏の甲子園1回戦で星稜(石川)に敗れたものの、奥川(現ヤクルト)と投げ合い9回1失点と好投した。「(プロになる)現実的な可能性が、もしかしたらあるんじゃないかな」――。そんな期待を胸に地元・北海道を離れ、桐蔭横浜大の門を叩いた。

 「自分でどうにか、もがくしかなくて…いろんな寄り道をしすぎた4年間だった」

 リーグ戦登板はわずか3試合。1年の冬には右肩を故障し約1カ月、野球から離れた。さらに、3年夏には突然の頭痛に襲われた。最初は「片頭痛かな?」と軽く考えていたが、日に日に症状は悪化。ストレスが原因の「緊張性頭痛」と診断を受けた。

 「1カ月半くらい頭が痛くて動けなかった。治らなかったらもう野球できないのかなと不安はあった」

 室内練習場で横になって過ごす日々。いったん北海道の実家で静養することに決めた。母・こずえさんに「ゆっくりしなさいね」と優しい言葉をかけられ、約3週間を過ごして回復。以降は再発もなく、秋ごろには元気を取り戻した。

 大学時代を通じて食トレやウエートトレーニングに励み、球速は約5キロ上がり最速148キロまで伸びた。オイシックス入団後は大学での遅れを取り戻すように、とにかく投げまくった。努力は実を結び、ドラフト5位指名を受けた。「やってきたことは間違いじゃなかった」。やっとたどり着いたスタートライン。ここから一気に駆け上がる。 (山手 あかり)

 ◇能登 嵩都(のと・しゅうと)2001年(平13)9月29日生まれ、北海道出身の24歳。小4から野球を始め、旭川大高(現旭川志峯)では3年夏に甲子園出場。桐蔭横浜大を経て24年にオイシックス入団。25年イースタン・リーグで防御率、勝利、勝率の投手部門3冠を獲得し、奪三振も1位。1メートル84、88キロ。右投げ右打ち。

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