【甲子園】富山商・山本心太郎 36年前に父も奮闘した聖地で力投 甲子園の土が父と子の宝物に

[ 2024年8月13日 05:00 ]

第106回全国高校野球選手権大会第6日・2回戦   富山商0ー4東海大相模 ( 2024年8月12日    甲子園 )

<富山商・東海大相模>富山商2番手の山本(撮影・大城 有生希)
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 【君に金メダル】富山商・山本心太郎は初回からブルペンで準備し、3回にマウンドへ向かった。1死一塁で救援して後続を打ち取り、4、5回も無失点。打順が一巡した6回に連打で追加点を許して降板した。

 「楽しく投げられたし、持ち味は出せた。6回は内を突いた球が甘く入りました」

 富山大会は5試合のうち4試合で先発。富山商のエースで88年夏の甲子園に出場した父・孝司さんからは「頑張ってこい」と送り出された。今夏初登板の福村優太に先発を譲っても「驚きはなかった」という。5人の投手陣から状態のいい者が起用される方針。「いつでも行ける準備をしました」と備えた。

 36年前の父は4強入りした沖縄水産との1回戦で2―4の惜敗。134球で完投し、5番打者としても3安打した。自宅のリビングに飾られた瓶詰めの土が奮戦の証で、幼い頃から眺めて育った。父に追いついたとは思わない。「まだです。9回を投げているのは凄い」。同じように土を持ち帰った。「(自宅の)一番見えるところに飾ろうと思います」。父子2代の宝物になった。 (筒崎 嘉一)

 ◇山本 心太郎(やまもと・しんたろう)2006年(平18)4月18日生まれ、富山県出身の18歳。小1からアルペンズで野球を始めて投手と遊撃手。新庄中学校では軟式野球部に所属。富山商では2年秋から背番号16でベンチ入りし、今夏は背番号10。50メートル走6秒8、遠投90メートル。1メートル80、65キロ。右投げ左打ち。

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