広島は新井監督の積極采配で逆転勝ち「いい点の取り方をしている」 盗塁&早め継投で4位浮上

[ 2024年4月18日 05:45 ]

セ・リーグ   広島5-1DeNA ( 2024年4月17日    マツダ )

<広・D>4回、一走の菊地がスタートし、タイミングをずらして本塁を突いて生還した三走の矢野(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島は17日、DeNAに5―1で逆転勝ちし、2連勝で4位タイに浮上。攻守で新井貴浩監督(47)の積極采配が実った。1失点の先発・アドゥワ誠投手(25)を交代させた4回の攻撃で逆転。2死一、三塁では重盗を仕掛けて貴重な3点目をもぎ取る(記録は送球間の生還)など、盗塁を4度企図して相手守備陣を揺さぶった。適時打わずか1本で5得点を挙げ、6人起用した救援陣は無失点で反撃を封じた。

 新井監督の積極的な采配に赤ヘル戦士たちが応えた。1―1の4回だ。1死満塁から菊池の併殺崩れの間に勝ち越し、なおも2死一、三塁。続く野間の打席で一塁走者・菊池がディレードスチールを試みた。一、二塁間で挟まれる間に、三塁走者・矢野が生還(記録は盗塁死と送球間の進塁)。持ち味の機動力を生かして貴重な3点目を奪った。

 「あそこはキク(菊池)もうまかったし、矢野も勇気を持ってスタートを切ってくれた。いい走塁で、いい点の取り方をしている」

 指揮官もうなずく理想的な得点の仕方だった。矢野は「(捕手が二塁に)投げた瞬間、いけると思った」と言い、ベンチからのサインを最高の形で遂行。“おとり”となった菊池は「投げてきたら挟まれるだけだし、投げてこなかったら進塁するだけだった。僕は意外と簡単ですけど、矢野がしっかりスタートを切ってくれた」と謙遜しつつ矢野の好走塁を称えた。

 相手先発・浜口の制球難と拙守に助けられた感はあるものの、1点劣勢から着実に反撃。記録上の盗塁成功は1度だったが、盗塁を4回企図してDeNAの守備陣を揺さぶった。新井監督は「“今日は”じゃなく、いつも積極的に仕掛けていますけど」と強調し、選手の姿勢を評価した。

 「いつも隙があったら何かやってやろうと思っている。それは自分だけでなく、選手たちとも意思の疎通ができている。今日も隙をついたスチールもそうですし、選手みんなが何かあったら行ってやろうと思ってくれているのは凄くいいこと」

 2回には1イニング3回もリクエストを敢行し、2度成功させた新井監督。投手起用でも“攻め”の采配が光った。4回の好機では、ここまで1失点のアドゥワに代打・二俣を送り、好機を拡大して逆転につなげた。「点が欲しいというところで、打線の絡みと、あと明日が休み(で救援陣をつぎ込める)というところもあったので、代えた」。5回から継投策に出て、救援陣6人が無失点リレー。攻守にわたる積極采配が、勝利に直結した。 (長谷川 凡記)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年4月18日のニュース