広島・新井監督 マツダCSピンチ…ベイと1差 代打策が不発「私が反省したい」

[ 2023年9月30日 06:05 ]

セ・リーグ   広島1―4中日 ( 2023年9月29日    マツダ )

<広・中>中日に敗れて引き揚げる新井監督(撮影・北條 貴史)
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 2位・広島は29日の中日戦に敗れ、3位・DeNAと1ゲーム差となり、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)の本拠地開催へ雲行きが怪しくなった。10試合連続安打中だった1番・小園海斗内野手(23)が4打数無安打、3試合ぶりに先発復帰した6番・秋山翔吾外野手(35)も2打数無安打など打線が9四球を選びながら3安打1得点の拙攻。勝負どころでの代打策も不発に終わり、新井貴浩監督(46)は「私が反省したい」と敗戦の責を負った。

 頼みの打線がつながらなかった。5~7回まで3イニング連続で先頭打者が四球で出塁するなど計9四球を選びながら、あと一本が出なかった。得点は9回無死一、三塁から菊池の遊ゴロ併殺の間に挙げた1点のみ。勝負どころでの拙攻が響いての敗戦に、新井監督は自ら責を負った。

 「今日(29日)は四球が9つで、みんなが粘って四球を取ってくれた中で、それを得点に結びつけられなかった。そこは私が反省したい」

 代打策が不発に終わった。3点を追う5回に2死満塁と好機を拡大。指揮官は「ここだと思って勝負に出た」と2番・上本に代えて代打・松山を送り出した。迷うことなく切り札のカードを切ったわけだが、二ゴロに倒れて万事休す。4点を追う7回1死一、二塁でも代打・デビッドソンが遊ゴロ併殺に倒れ、試合の流れを変えることはできなかった。

 先発復帰した背番号9も不発だった。23日の巨人戦で左ふくらはぎに死球を受けた秋山が3試合ぶりに先発オーダーに名を連ねた。3点を追う6回には先頭の3番・西川の四球と坂倉の左越え二塁打で1死二、三塁の絶好機をつくりだし、打席に秋山。だが…。左腕・斎藤に2球で追い込まれながらファウルで粘ったが、フルカウントからの9球目の外角スライダーで遊飛。「もう1球、ファウルにするか、転がしてでも1点を取りにいかなければならなかった」。2打数無安打のベテランは反省の弁を並べた。

 チャンスメーカーの切り込み隊長も歩みが止まった。試合前時点で10試合連続安打と好調をキープしていた1番・小園もこの日は4打数無安打と小休止。1、2番が中軸トリオの前で好機をつくり出せず、後手に回った。

 これで3位・DeNAとは1ゲーム差となり、CSファーストSのマツダスタジアム開催へ雲行きが怪しくなった。だが、ここが踏ん張りどころだ。30日の阪神戦に勝ってDeNAが引き分けか敗戦、もしくは引き分けてもDeNAが敗れれば2位進出が確定する。依然、広島が優位であることに変わりはない。「日々、展開がどうなるか分からないけど、勝ちにいく中で、いろんなことを想定しながらやっていかないといけない」と新井監督。2位死守へ、とにかく勝利あるのみだ。(長谷川 凡記)

 《残り2戦1勝1分け以上で2位確定》広島は残り2試合で1勝1分け以上ならシーズン2位が確定。2敗しても、DeNAが1敗1分けか2敗すると最終勝率で上回ることができる。最終的に勝率および勝利数が並んだ場合は、直接対決で14勝10敗1分けと勝ち越している広島が上位になる。

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